日本最古のモノレールは、昭和32年12月17日に開業した上野動物園モノレール。鉄道事業法に基づく交通機関として東京都交通局が運営しましたが、令和5年12月27日に廃止。そのため、現役の「日本最古のモノレール」は、羽田空港(東京国際空港)へのアクセス手段として開業した東京モノレールということに。
日本最初のモノレールは「懸垂式」

渋滞解消の切り札的な都市交通機関としてモノレールを建設する計画が誕生し、その実験線を兼ねて敷設されたのが上野動物園モノレールです。
正式名は、東京都交通局上野懸垂線で、まさに高度成長時代に始まりに、東京都が次世代の交通手段の実験線として開業したことがよくわかります(動物園のアトラクションではありませんでした)。
モノレールにはぶら下がり型の「懸垂式」とまたいで走る「跨座式」があり、フランスから導入したサフェージュ式(「懸垂式」)VSドイツ発祥のアルヴェーグ式(現・日本跨座式)という、日本国内でモノレールのシェアを争う熾烈な仏独戦争の展開が始まっており、いち早く開業したのがこの「懸垂式」でした。
現存する日本最古の東京モノレールは跨座式。
跨座式は、昭和37年3月21日、名鉄が犬山線・犬山遊園駅と動物園駅(犬山ラインパーク)を結んで開業した犬山モノレールが最初ですが、利用者数の減少で、平成20年12月28日に廃止されています。
この犬山モノレール、ゴムタイヤでコンクリート製のレール上を走行する日立アルウェーグ式で、まさに実験線的な路線を名鉄が観光目的で敷設したのです。
この犬山モノレールの成功を受け、よみうりランドモノレール(昭和39年1月1日開業)が誕生していますが、こちらも昭和58年11月30日廃止。
続いて、1964年東京オリンピックを前にして東京モノレールが建設、昭和39年9月17日に開業し、今も現役で活躍ということに。

犬山モノレールの成功が、東京モノレールに活かされた

東京モノレールには名鉄も開業翌年の昭和40年12月まで経営参加し、89名の社員が出向。
犬山モノレールでのノウハウを投入しているのです。
名鉄が犬山で採用した日立アルウェーグ式は、ドイツのアルウェ―グ(ALWEG)社の技術を活用し、日立製作所が手掛けたもの。
名鉄は、昭和36年にイタリアで開催された『トリノ国際博覧会』 に視察チームを送り込み、運行されたトリノ国際労働博覧会モノレール(現・トリノモノレール)に目をつけます。
全長1.8kmのアルヴェーク式のモノレールで、こうして名鉄はアルヴェーク式を採用することに。
犬山モノレールでの経験(アルヴェーク式の成功)は、東京モノレールの敷設に大いに役立ち、東京モノレールの成功によるその後のモノレールの発展の基礎を築いたともいえます。
現在、日本国内に日本跨座式と称されるモノレールが数多いのは、名鉄をルーツに、東京モノレールで花開いたこのアルヴェーク式の日本版ということに。
羽田空港利用時の移動にモノレールに乗車する際には、すこしその歴史を思い出すのもいいでしょう。

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