東京都千代田区丸の内1丁目、東京駅1番線ホームの線路脇に置かれているのが、東京駅0キロポスト(中央本線0キロポスト)。0キロポスト(ゼロキロポスト)とは鉄道の起点を表す0km pointのこと。中央本線は東京駅が起点のため、1番線(中央線快速)の線路脇に置かれているのです。
中央本線の起点を示す0キロポストは1番線横に
東京駅〜塩尻駅(長野県塩尻市)〜名古屋駅を結ぶ386.6kmの路線が中央本線。
明治22年、甲武鉄道の新宿駅〜立川駅間の開業がルーツで、明治28年に飯田町まで延伸。
明治44年5月1日、木曽路を走る宮ノ越駅〜木曽福島駅が開業したことで、昌平橋駅〜塩尻駅〜名古屋駅間が中央本線に。
明治45年4月1日に万世橋駅が開業したことで、万世橋駅が中央本線の起点駅になっています。
大正8年3月1日、東京駅〜 万世橋駅間が開業したことを受け(東京駅〜名古屋駅間が全通)、東京駅が中央本線の起点となり、中央本線の0キロメートルポストは東京駅に移設されたのです。
鉄道では路線ごとに起点と終点が定められ、終点から起点方面を「上り」、起点から終点方面を「下り」と呼んでいますが、JRの場合は、鉄道開業以来の歴史を受け、基本的には東京駅へ向かうのが「上り」、その逆が「下り」になっています。
東海道本線の資材運搬用に、東海道本線よりも先に開業した武豊線(たけとよせん/愛知県・大府駅〜武豊駅)は、大府駅に向かうのが「下り」と逆方向に。
東京駅の1番線横の0キロポストの土台が赤レンガ風なのは、その背後にある東京駅丸の内駅舎をイメージして。
その意味では、東京駅の0キロポストではもっとも絵になるポストです。
4号車が停車する場所にあるので、チェックを。
ちなみに鉄道は、昭和5年まではメートルではなくマイルで表示していたため、現在の0キロポストは、0哩標(ぜろまいるひょう)と呼ばれていました。
また、キロポストも、1kmごとに立ち、24と表示されていれば、起点から24kmだということがわかります(さらにそれを補う500mごと、細分化した100mごとの3種類の標識を設置)。
保線関係者にとっては貴重な目印になるため、この鉄道の起点と、キロポストは重要なのです。
東京駅0キロポスト(中央本線0キロポスト) | |
名称 | 東京駅0キロポスト(中央本線0キロポスト)/とうきょうえきぜろきろぽすと(ちゅうおうほんせんぜろきろぽすと) |
所在地 | 東京都千代田区丸の内1丁目 |
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