新しい交通システムを整備する際には、法律による認可が必要です。一般に鉄道は、鉄道事業法、路面電車や、ライトレール(LRT=次世代型路面電車システム)は軌道法に基づいて建設、運営されています。ところが新橋駅を起点に臨海副都心を走る「新交通ゆりかもめ」は鉄道と軌道が混在。その背景には「意外な理由」があるのです。
軌道→鉄道→軌道→鉄道→軌道と目まぐるしく変化

「新交通ゆりかもめ」の正式名は、東京臨海新交通臨海線。
東京都港区の新橋駅と江東区の豊洲駅を結ぶ自動案内軌条式旅客輸送システム(AGT)路線です。
同じ臨海副都心に乗り入れる鉄道の「りんかい線」(東京臨海高速鉄道りんかい線)と紛らわしいため、一般的に、「新交通ゆりかもめ」あるいは単に「ゆりかもめ」と呼ばれています。
都市計画事業として平成7年11月1日、新橋駅〜有明駅間(11.9km)が開業、平成18年3月27日には、 豊洲駅までの2.7 kmが延伸開業しています。
兵庫県神戸市の臨海部の交通手段、「神戸新交通ポートアイランド線」の成功例などもあって採用された新交通システムですが、路線の免特許上はちょっと複雑で、路面電車と同じ軌道と、鉄道部分が混在しているのです。
- 新橋駅〜日の出駅/2.2km=軌道
(東京都道316号日本橋芝浦大森線・海岸通り上の高架部分) - 日の出駅〜お台場海浜公園駅/4.7km=鉄道
(レインボーブリッジに併設部分など) - お台場海浜公園駅〜テレコムセンター駅/2,3km=軌道
(東京都道482号台場青海線上の高架部分) - テレコムセンター駅〜東京ビッグサイト駅/2.1km=鉄道
(青海・有明南連絡線など港湾道路上の高架) - 東京ビッグサイト駅〜豊洲駅/3,4km=軌道
(東京都道484号豊洲有明線上の高架部分)
軌道、鉄道、軌道、鉄道、軌道と目まぐるしく対象となる法規が異なることがわかります。
この違いは、どの部分につくられたかによります。
都道など道路法に基づく道路の上(高架部分)を走る場合は、路面電車と同じ扱いになり、軌道。
それに対して港湾法に基づく港湾道路(東京都港湾局が管理)の上や橋梁(レインボーブリッジ)に併設された部分は、鉄道事業法に基づく鉄道区間(第一種鉄道事業)ということになるのです。
実際に乗車していても何ら違いはありませんし、料金体系にも影響はありません。
鉄道はもともと「道路以外の専用敷地を走行」という定義づけ、原則があるので、道路の上を走る場合は路面電車と同じ軌道のあ使いになるのです。
多摩都市モノレール、千葉都市モノレールのような「都市モノレール」も路面電車と同じ、軌道です。
「新交通ゆりかもめ」の先例となった「神戸新交通ポートアイランド線」も港湾道路などの上を走行する部分もあるので、「軌道と鉄道部分が混在する先輩」にもなっています。

| 「新交通ゆりかもめ」には、鉄道部分と軌道部分(路面電車)が混在、その「意外な理由」とは!? | |
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