北区
プレスマンユニオン編集部
北区立中央図書館(旧東京砲兵工廠銃砲製造所)
東京都北区十条台1丁目、北区立中央公園の一画にあるのが北区立中央図書館。レンガ建築の旧東京砲兵工廠銃砲製造所を再生したもので、赤レンガ図書館とも呼ばれています。戦後、陸上自衛隊十条駐屯地275号棟として使われていましたが、平成20年6月28日から図書館として再生されています。
巨大なレンガ倉庫を図書館の総合フロアに改装
廠が手狭になり(明治3年、旧水戸藩邸に設置、小石川後楽園はその庭園部分)、拳銃や弾薬などを製造する銃包部門が十条へ移転、東京砲兵工廠銃包製造所が開設されたのが始まり。
敷地内には銃包を製造するためのレンガ造りの工場棟が多数建設されたのです。
そのうちの一棟が、東京砲兵工廠銃砲製造所。
大正8年築の鉄骨トラス造りのレンガ建築で、弾丸鉛身場・薬莢工場として建設されたもの。
一帯は、昭和15年の組織改編で、東京第一陸軍造兵廠第一製造所となり、本部の建物は現在の北区立中央公園文化センター。
終戦で東京第一陸軍造兵廠第一製造所の諸施設はアメリカ軍に接収されてTOD第4地区(TOD=Tokyo Ordnance Depot/後のキャンプ王子=アメリカ軍東京兵器補給廠の保安司令部)になりましたが、昭和34年、東京兵器補給廠地区が返還され、陸上自衛隊十条駐屯地の敷地に。
このレンガ建築も陸上自衛隊十条駐屯地275号棟として武器補給処十条支所の一部になっていました。
レンガ棟としての番号は275号ですが、建設当初は135号棟で、いつから275号棟になったのかは定かでありません。
その後、防衛施設再編計画に伴って、275号棟一帯が北区へと移管され、平成20年に北区中央図書館が王子から移転拡張し、生涯学習の拠点として40万冊を超える蔵書を揃える図書館の一部に生まれ変わりました。
赤レンガ棟は南北54m、東西27mという巨大なもの。
建物は赤レンガ倉庫部分と新築部分を一体化し、1階総合フロア、2階「こども図書館」、3階協働フロアの3層構造に。
レンガは、大正7年、北区船堀にあった千葉工場、舟方の田中工場(明治2年創業)、斎藤工場など地元のレンガ工場が焼成した焼過レンガ(通常よりも良質の粘土を使い、高温で焼き過ぎになるくらいに焼いたレンガ)を使用しています(大正10年には北区内に13軒のレンガ工場が隅田川=旧荒川沿いに稼働していました)。
内装は漆喰壁(しっくいかべ)で、鉄骨は刻印から八幡製鐵所などで製造されたものであることが判明しています。
1階総合フロアには赤煉瓦カフェ「Patisserie Atelier-de-Reve」も営業。
都内とは思えないエキゾチックな雰囲気で、くつろぐことができます。
北区立中央図書館(旧東京砲兵工廠銃砲製造所) |
名称 |
北区立中央図書館(旧東京砲兵工廠銃砲製造所)/きたくりつちゅうおうとしょかん(きゅうとうきょうほうへいこうしょう) |
所在地 |
東京都北区十条台1-2-5 |
関連HP |
北区公式ホームページ |
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電車・バスで |
JR王子駅・JR十条駅から徒歩15分 |
駐車場 |
周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ |
北区立中央図書館 TEL:03-5993-1125/FAX:03-5993-1044 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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