「歌は世につれ、世は歌につれ」といいますが、東京のご当地ソングのうち、とくに大ヒットした流行歌を年代順に並べると、その時の世相を感じ取ることができます。戦前は勇ましい行進曲や音頭、終戦直後は復興、そしてフォークソング、アニメ主題歌など、さすがに首都東京だけあるラインアップです。
東京のご当地ソング 大ヒット全50曲|年代順
| 順 | 楽曲名 | 歌手名 | 発売日 | 作詞 | 作曲 |
| 内容 | |||||
| 1 | 東京行進曲 | 佐藤千夜子 | 1929年 5月1日 | 西條八十 | 中山晋平 |
| 日本の映画主題歌の第1号(映画公開の1ヶ月前に発売) 25万枚の大ヒットを記録 | |||||
| 2 | 蒲田行進曲 | 川崎豊 曽我直子 | 1929年8月 | 堀内敬三 | Rudolf Friml |
| 映画『親父とその子』(1929年)の主題歌 角川映画『蒲田行進曲』(1982年10月21日)の主題歌 松坂慶子、風間杜夫、平田満盤で一躍有名に 蒲田駅の発車メロディ | |||||
| 3 | 東京音頭 | 小唄勝太 | 1933年7月 | 西條八十 | 中山晋平 |
| 盆踊りの定番曲、東京ヤクルトスワローズ応援歌 原曲は『丸の内音頭』 | |||||
| 4 | 東京ラプソディ | 藤山一郎 | 1936年6月 | 門田ゆたか | 古賀政男 |
| 昭和モダンを感じさせる古賀メロディー 藤山主演による同名の映画も制作 | |||||
| 5 | 東京ブギウギ | 笠置シヅ子 | 1947年 | 鈴木勝 | 鈴木勝 |
| 復興に向かう日本を象徴する流行歌 『日劇ショー 東京ブギウギ』で大ヒット | |||||
| 6 | 銀座カンカン娘 | 高峰秀子 | 1949年4月 | 佐伯孝夫 | 服部良一 |
| 映画『銀座カンカン娘』(1949年8月公開)の主題歌 カンカンは、映画の脚本・監督を担当の山本嘉次郎の造語 | |||||
| 7 | 東京キッド | 美空ひばり | 1950年 7月20日 | 藤浦洸 | 万城目正 |
| 松竹映画『東京キッド』(1950年9月9日公開)の主題歌 (13歳だった美空ひばりが主演) 「東京キッド」は東京っ子という意 | |||||
| 8 | 東京だョおっ母さん | 島倉千代子 | 1957年 3月10日 | 野村俊夫 | 船村徹 |
| 150万枚を売り上げる大ヒットで同名の映画も上映 映画の主演も島倉千代子 歌詞に二重橋・九段坂・浅草などが登場 | |||||
| 9 | 有楽町で 逢いましょう | フランク永井 | 1957年7月 | 佐伯孝夫 | 吉田正 |
| デパート「有楽町そごう」キャンペーンソング 1957年5月に開店、2000年9月24日閉店 『有楽町で逢いましょう』歌碑 | |||||
| 10 | 東京のバスガール | 初代 コロムビア・ローズ | 1957年10月 | 丘灯至夫 | 上原げん |
| はとバスのバスガイドを歌ったとされる名曲 ただし路線バス的な歌詞もあります | |||||
| 11 | 東京ナイト・クラブ | フランク永井 松尾和子 | 959年7月 | 佐伯孝夫 | 吉田正 |
| ムード歌謡、デュエット曲の代表曲(当初はB面に収録) 「かけ合い方式」のデュエット曲の先駆け | |||||
| 12 | 銀座の恋の物語 | 石原裕次郎 牧村旬子 | 1961年1月 | 大高ひさを | 鏑木創 |
| 映画『街から街へつむじ風』(石原裕次郎主演)の挿入歌 300万枚を超える大ヒット曲 『銀座の恋の物語』歌碑(銀恋の碑) | |||||
| 13 | 東京五輪音頭 | 三波春夫 | 1963年 6月23日 | 宮田隆 | 古賀政男 |
| 1964年東京オリンピックのテーマソング 実は古賀メロディーの名曲 | |||||
| 14 | 学生時代 | ペギー葉山 | 1964年 | 平岡精二 | 平岡精二 |
| 当初『大学時代』というタイトルで制作 チャペルのある青山学院大学が舞台 | |||||
| 15 | あゝ上野駅 | 井沢八郎 | 1964年5月 | 関口義明 | 荒井英一 |
| 上野駅を舞台に集団就職した少年の回顧がテーマ 農家向け家庭雑誌『家の光』の懸賞で1位の歌詞を 東芝がレコード化 『あゝ上野駅』歌碑 | |||||
| 16 | ウナ・セラ・ディ 東京 | ザ・ピーナッツ | 1964年9月 | 岩谷時子 | 宮川泰 |
| もともとは1963年11月20日『東京たそがれ』で発売 イタリアのミルバが来日時に日本語で歌って大ヒット 後にザ・ピーナッツのヒット曲のひとつに ウナ・セラ・ディは、「〜の夜」や「〜の夕暮れ」の意 | |||||
| 17 | アンコ椿は恋の花 | 都はるみ | 1964年 10月5日 | 星野哲郎 | 市川昭介 |
| 都はるみの初ヒット曲でミリオンセラー 当時、連絡船が寄港した伊豆大島・波浮港などが舞台 第6回日本レコード大賞の新人賞受賞曲 『アンコ椿は恋の花』歌碑 | |||||
| 18 | 赤坂の夜は更けて | 西田佐知子 | 1965年 10月5日 | 鈴木道明 | 鈴木道明 |
| 島倉千代子、和田弘とマヒナスターズ、 三島敏夫、武井義明らとの競作 | |||||
| 19 | 唐獅子牡丹 | 高倉健 | 1966年 1月13日 | 水城一狼 佐伯清 | 水城一狼 |
| 映画『昭和残侠伝』シリーズの主題歌 観音様は浅草寺(浅草観音)で浅草六区も登場 | |||||
| 20 | ラブユー東京 | 黒沢明と ロス・プリモス | 1966年 4月1日 | 上原尚 | 中川博之 |
| 山梨県甲府市のホステスの間で話題になり その後、深夜ラジオで流して後に大ヒット 後に『ラブユー貧乏』の替え歌も登場 | |||||
| 21 | 二人の銀座 | 和泉雅子 山内賢 | 1966年 7月10日 | 永六輔 | ザ・ベンチャーズ |
| ザ・ベンチャーズが作曲 『GINZA LIGHTS』のカバー曲 シングルとして発売し映画化 | |||||
| 22 | コモエスタ赤坂 | ロス・インディオス &シルヴィア | 1968年 5月1日 | 西山隆史 | 浅野和典 |
| ラテン音楽と歌謡曲を融合させたムード歌謡 コモエスタは、スペイン語で「お元気ですか?」の意 | |||||
| 23 | 山谷ブルース | 岡林信康 | 1968年 9月25日 | 岡林信康 | 岡林信康 |
| フォークの神様・岡林信康のデビュー曲 山谷(さんや)の住人である日雇労働者が、独白するスタイル 山谷で働いていた経験を歌詞に盛り込んでいます 山谷=高度経済成長を支えた労働者の町です | |||||
| 24 | 男はつらいよ | 渥美清 | 1968年 10月3日 | 星野哲郎 | 山本直純 |
| 1968年~1969年にフジテレビで放送の『男はつらいよ』 のオープニング曲、後に映画化 葛飾柴又が舞台 | |||||
| 25 | 別れても好きな人 | 松平ケメ子 | 1969年6月 | 佐々木勉 | 佐々木勉 |
| パープル・シャドウズ盤もありますが、 ロス・インディオス&シルヴィア盤 (1979年9月21日)の大ヒットで一躍有名に 渋谷、原宿、公園通り、高輪、乃木坂などが舞台 | |||||
| 26 | 池袋の夜 | 青江三奈 | 1969年 7月1日 | 吉川静夫 | 渡久地政信 |
| 『長崎ブルース』と同じコンビの演歌で池袋に挑戦 池袋をテーマにして104.4万枚の大ヒットを記録 「第11回日本レコード大賞」歌唱賞受賞 | |||||
| 27 | 新宿の女 | 藤圭子 | 1969年 9月25日 | 石坂まさを みずの稔 | 石坂まさを |
| 新宿の盛り場が舞台で、レコード売上は累計88万枚 藤圭子も出演の映画『盛り場流し唄 新宿の女』も公開 『新宿の女』歌碑 | |||||
| 28 | 女のブルース | 藤圭子 | 1970年 2月5日 | 石坂まさを | 猪俣公章 |
| 藤圭子の2枚目のシングルで自身初のオリコン1位 110万枚の大ヒットを記録 歌詞に東京、ネオン町があり、新宿をイメージさせています | |||||
| 29 | 命預けます | 藤圭子 | 1970年 7月25日 | 石坂まさを | 石坂まさを |
| 新宿が舞台でレコード売上は累計105万枚 藤圭子も出演の映画『涙の流し唄 命預けます』も公開 | |||||
| 30 | さよならを するために | ビリーバンバン | 1972年 2月10日 | 石坂浩二 | 坂田晃一 |
| 東京・本郷3丁目4番地にある下宿屋「木下館」が舞台 日本テレビのテレビドラマ『3丁目4番地』の主題歌 (浅丘ルリ子、石坂浩二が共演) 『第23回NHK紅白歌合戦』に出場 | |||||
| 31 | 神田川 | かぐや姫 | 1973年 9月20日 | 喜多条忠 | 南こうせつ |
| 喜多條忠が恋人とアパートで暮らした思い出を歌詞に 神田川沿いの縁の地に歌碑が立っています | |||||
| 32 | なごり雪 | かぐや姫 | 1974年 3月12日 | 伊勢正三 | 伊勢正三 |
| 東京が舞台ですが、実は大分県の津久見駅をモチーフ 歌詞に出てくる「汽車」はブルートレイン(夜行列車)です | |||||
| 33 | 東京 | マイ・ペース | 1974年 10月25日 | 森田貢 | 森田貢 |
| 東京という題名の楽曲は30曲以上ありますが 最も有名な曲がマイ・ペースの歌うフォークソング (メンバーは当時、名古屋で活動、ヒットで東京に) フォーク全盛期に東京をテーマにした名曲です 東京への憧れを背景に、累計で100万枚の大ヒット | |||||
| 34 | 雨のステイション | 荒井由実 | 1975年 6月20日 | 荒井由実 | 荒井由実 |
| 『COBALT HOUR』(コバルト・アワー)B面に収録 JR青梅線の西立川駅(東京都立川市)が舞台 | |||||
| 35 | 無縁坂 | グレープ | 1975年 11月25日 | さだまさし | さだまさし |
| 文京区湯島4丁目の無縁坂が舞台 日本テレビ系のドラマ『ひまわりの詩』主題歌 (出演は池内淳子、三浦友和) | |||||
| 36 | 池上線 | 西島三重子 | 1976年 4月25日 | 佐藤順英 | 西島三重子 |
| 累計80万枚の大ヒットのフォークソング 「隙間風の入る古い電車」という歌詞で東急は非協力に | |||||
| 37 | 東京砂漠 | 内山田洋と クール・ファイブ | 1976年 5月10日 | 吉田旺 | 内山田洋 |
| 東京大渇水の際に生まれた「東京砂漠」という言葉で 東京暮らしの孤独さを表しています | |||||
| 38 | 赤いハイヒール | 太田裕美 | 1976年 6月1日 | 松本隆 | 筒美京平 |
| 東京駅が舞台で『木綿のハンカチーフ』のアンサーソング 『木綿のハンカチーフ』に次ぐ、2番目のヒット曲 | |||||
| 39 | メランコリー | 梓みちよ | 1976年 9月21日 | 喜多条忠 | 吉田拓郎 |
| フォークの大ヒット『神田川』のコンビの作詞作曲 『第27回NHK紅白歌合戦』で歌唱 歌詞に乃木坂が登場 | |||||
| 40 | 中央フリーウェイ | 荒井由実 | 1976年 11月20日 | 荒井由実 | 荒井由実 |
| 『14番目の月』に収録の楽曲 東京都府中市あたりを八王子に向かって走る 中央自動車道が舞台(東京競馬場などが車窓に登場) 具体的な場所は以下のリンクを参照 松任谷由実の『中央フリーウェイ』で歌われた場所は、東京都府中市に! | |||||
| 41 | あずさ2号 | 狩人 | 1977年 3月25日 | 竜真知子 | 都倉俊一 |
| 昭和歌謡の大ヒット曲で、シングル売上は累計80万枚 新宿駅を「L特急」で旅立ち、松本駅から大糸線で 青木湖方面に向うイメージの歌 (現在、あずさ2号は松本駅発の上り列車です) | |||||
| 42 | 東京ららばい | 中原理恵 | 1978年 3月21日 | 松本隆 | 筒美京平 |
| ヒットメーカーの作曲家と作詞家は1977年に 南米を旅行、それでラテンのフレーバーが漂う曲に 東京湾(トウキョウベイ)、山の手通り、タワーが登場 「ららばい」は子守唄の意です | |||||
| 43 | 矢切の渡し | ちあきなおみ | 1982年 10月21日 | 石本美由起 | 船村徹 |
| TBS系列のテレビドラマ 『ちょっと噂の女たち・黒田軟骨の女難』の劇中歌 細川たかし盤も大ヒット 矢切の渡し(江戸川の渡し船)は 葛飾区柴又と千葉県松戸市の間を運航(観光目的で就航) 松戸市の観光行政に大きく寄与したということで、歌碑は松戸市側にあります | |||||
| 44 | 六本木心中 | アン・ルイス | 1984年 10月5日 | 湯川れい子 | NOBODY |
| 合同酒精『ワリッカ・ハイボールCAN』CMソング バブルの直前、有線放送で火がつき ロックの楽曲としては珍しいロングヒットを記録 歌詞には六本木という地名はまったく出てきません | |||||
| 45 | 浅草キッド | ビートたけし | 1986年 8月15日 | ビートたけし | ビートたけし |
| ツービート以前、浅草時代のエピソードがテーマ 「客が二人の演芸場」は浅草演芸ホールとか | |||||
| 46 | 六本木純情派 | 荻野目洋子 | 1986年 10月29日 | 売野雅勇 | 吉実明宏 |
| 荻野目の楽曲でオリコンチャートで初のTOP3入り 第38回NHK紅白歌合戦に出場 バブル全盛期で華の六本木をタイトルに 歌詞にも遊び慣れた六本木が登場 | |||||
| 47 | 雨の西麻布 | とんねるず | 1993年 9月22日 | 秋元康 | 見岳章 |
| もともとは『雨の亀戸』を予定していましたが 石橋貴明が「亀戸には行ったことがない」で 西麻布に変更(メジャーでない地名を盛り込む) 内山田洋とクール・ファイブがコーラスで参加 | |||||
| 48 | 葛飾ラプソディー | 堂島孝平 | 1997年 5月1日 | 森雪之丞 | 堂島孝平 |
| テレビアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』 3代目オープニングソング 原作者・秋本治の意向で実際の地名が盛り込まれています | |||||
| 49 | おいでよ亀有 | 両津勘吉 (ラサール石井)と こち亀うぃーん 合唱団 | 1999年 12月18日 | ラサール石井 | ラサール石井 |
| 舞台版『こちら葛飾区亀有公園前派出所』テーマソング 後にアニメ版でも使用 | |||||
| 50 | 桜坂 | 福山雅治 | 2000年 4月26日 | 福山雅治 | 福山雅治 |
| デビュー前に住んでいた東京都大田区にある桜坂が舞台 TBS系『ウンナンのホントコ! 未来日記V』テーマソング | |||||
| 東京のご当地ソング 大ヒット全50曲 | |
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