東京都小金井市、都立小金井公園内にある江戸東京たてもの園・東ゾーンにあるのが、万世橋交番(まんせいばしこうばん)。下町の風情を楽しむことができる東ゾーンに移設された交番で、正式名称は、須田町派出所。神田川に架る万世橋のたもと、神田須田町1に建っていました。
明治時代末、万世橋駅の開業に合わせて築かれた交番
レンガ造りの万世橋駅(東京駅と同じ辰野金吾の設計で、一等・二等待合室、食堂、バー、会議室等を備えた豪華な駅舎=東京駅開業前で、中央線の起点駅)が開業したのは、明治45年4月1日。
万世橋交番(須田町派出所)も駅に寄り添う形で同時期に建てられたもので、レンガ造りの平屋建て、鉄板葺き、外壁を化粧タイル張り、不等辺八角形という独特のスタイルです。
交番の入口側が土間コンクリートの執務室、奥に畳2畳敷きの宿直室を配し、最奥部の便所は、外側から回り込むかたち。
大正12年9月1日の関東大震災では屋根が焼け落ちています。
現在の万世橋が完成したのは、震災復興事業によるもので、昭和5年。
つまり、現存する万世橋よりも古くから万世橋にあった交番ということに。
万世橋交番も万世橋の永久橋架橋にあわせ、改修されています。
昭和11年4月25日に鉄道博物館の建設時(万世橋駅舎は解体縮小)にガード下に移築され、昭和18年の万世橋駅が廃止される頃まで現役の交番として使われていました。
平成5年3月28日の江戸東京たてもの園開園にあわせ、平成4年末の冷たい雨降るなか、徹夜作業で大型トレーラーに積み込まれて移設されています。
木造建築のように部材ごとに分解することができないため、いわゆる曳家(ひきや)形式になったもの。
江戸東京たてもの園・子宝湯 | |
名称 | 江戸東京たてもの園・子宝湯/えどとうきょうたてものえん・まんせいばしこうばん |
所在地 | 東京都小金井市桜町3-7-1 都立小金井公園内 |
関連HP | 江戸東京たてもの園公式ホームページ |
電車・バスで | JR武蔵小金井駅から西武バス、小金井公園西口下車。または、関東バス三鷹駅行きで江戸東京たてもの園前、小金井公園前、スポーツセンター入口、下車 |
ドライブで | 中央自動車道調布ICから約8km |
駐車場 | 小金井公園第1駐車場(454台/有料)・第2駐車場(114台/有料) |
問い合わせ | 江戸東京たてもの園 TEL:042-388-3300 |
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