練馬区
プレスマンユニオン編集部
氷川神社富士塚(大松の富士塚)
東京都練馬区北町8丁目の大松氷川神社(おおまつひかわじんじゃ)境内に築かれている富士塚が氷川神社富士塚(大松の富士塚)。江戸時代中期以降、江戸市中とその周辺には江戸八百八講とよばれるほど富士講の講中が組織されましたが、とくに現在の練馬区は盛んで、氷川神社富士塚も江戸時代に丸吉講によって築かれたもの。
富士塚には江戸時代に配された石造物が現存
高さが3.7m、直径15mと江古田の富士塚などに比べると小さめですが、山頂の祠が天保6年(1835年)再建、富士塚中腹の御手洗石には天保9年(1838年)再建と刻まれているので、富士塚自体も江戸時代の構築と推測できます。
富士塚は、富士講の崇める富士山に登拝するのと同じ御利益が期待できると喧伝(けんでん)され、江戸時代中期から明治にかけて、富士講の隆盛を繁栄に各地に築かれています。
富士塚の築かれた氷川神社は、大松の氷川様と通称され、下練馬村大松の鎮守社。
木之花開邪姫命(このはなさくやひめのみこと)を祀る富士神社は、氷川神社の境内社で、明治・大正時代の富士登山記念碑も残されることから、一帯の富士講の隆盛がよくわかります。
境内社には御嶽講の御嶽神社、白山講の白山神社もあり、伊勢参宮の伊勢講(練馬講)の碑も残り、大松地区(大松は小字です)の小さな神社ながら江戸の昔の信仰を今に伝えています。
境内の一の鳥居は寛政12年(1800年)築。
氷川神社富士塚を築いた丸吉講は、新座郡片山村(現・埼玉県新座市)の浅海吉右衛門(あさうみきちうえもん/行名・蓉行芙厚)が天保2年(1831年)に開いた富士講の講中で、わずか2年足らずで入間郡、多摩郡、豊島郡、新座郡の4郡に加入戸数4000軒の信者を集め、その勢いで、明治の神仏分離の荒波を乗り越え、都内にも氷川神社富士塚のほか、下練馬の富士塚、中里の富士塚(大泉富士)、板橋区赤塚・氷川神社の上赤塚富士、板橋区大門・諏訪神社の下赤塚富士を残しています。
現在、講は消滅し、お山開きなどの行事は行なわれていません。
現在の練馬区は、江戸時代中期〜明治時代にかけ、丸吉講など富士講が隆盛し、氷川神社富士塚のほかに、国の重要文化財に指定される江古田の富士塚、中里の富士塚(大泉町)、下練馬の富士塚(北町2丁目)と富士塚が4ヶ所も現存しています。
下練馬から大山街道(ふじ大山道)を利用し、丹沢・大山、富士山の両参りに便利だったという地の利が背景にありました。
氷川神社富士塚(大松の富士塚) |
名称 |
氷川神社富士塚(大松の富士塚)/ひかわじんじゃふじづか(おおまつのふじづか) |
所在地 |
東京都練馬区北町8-22 |
関連HP |
大松氷川神社(徳丸北野神社)公式ホームページ |
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電車・バスで |
東京メトロ赤塚駅から徒歩10分。東武下赤塚駅から徒歩13分 |
駐車場 |
周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ |
練馬区地域文化部文化・生涯学習課 TEL:03-5984-2442 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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