東京都新島村、式根島にある、島の開島時に地面を掘り下げた凹地に井戸を掘り、水不足を改称したのがまいまいず井戸。武蔵野などに多いまいまいず井戸ですが、明治23年から3年の歳月を費やし、20人足らずの島民と、新島からの協力者の尽力で完成した井戸です。
式根島の集落は、まいまいず井戸を中心に発展
式根島は、江戸時代には風待ち、潮待ちの船が泊湾などに停泊したり、アシカ漁などの漁業基地になるだけで、定住する島民はいませんでした。
新島から4世帯8人が移住して式根島が開島したのは明治21年11月のこと。
式根島は新島同様の火山島で(火山の中心は、現在の唐人津城あたり)、水の確保が定住に向けての課題でした。
当初、移住した島民は足付海岸の釜場の水を利用していましたが、水質も悪かったこと、新島ではすでに「まいまいず井戸」が10ヶ所以上掘削されていたことから、新しい井戸を掘ったのです。
カツオ漁最盛期、式根島の開島にあたり、まずは井戸を掘削し、井戸を中心に集落が形成されていったのです。
「まいまいず」とは、かたつむりのことで、井戸を掘る場所をすり鉢状に掘り下げるため、井戸に降りる通路が螺旋状になる様子から、「まいまいず」という名が付いたもの(羽村市の「まいまいず井戸」など武蔵野に多数あります)。
18m四方、深さ7.6mの四角錐状の凹地に直径約1.1m、深さ約6mの井戸を掘削しています。
井戸自体は、つるべ井戸で、島民は井戸で汲んだ水を桶に入れて運びました。
伊豆諸島では、、新島の「原町の井戸」、八丈島の「八重根のメットウ井戸」が掘り下げ式(「まいまいず井戸」)として有名です。
まいまいず井戸 | |
名称 | まいまいず井戸/まいまいずいど |
所在地 | 東京都新島村式根島 |
関連HP | 式根島観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 式根島港から徒歩7分 |
ドライブで | 式根島港から約500m |
問い合わせ | 式根島観光協会 TEL:04992-7-0170/FAX:04992-7-0448 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |