八王子市
プレスマンユニオン編集部
陣馬山
神奈川県相模原市緑区と東京都八王子市の境にあるのが、標高855mの陣馬山(じんばさん)。高尾山(599.3m)、城山(670.4m)、景信山(727.3m)、堂所山(731m)と結ぶ奥高尾縦走路は人気のハイキングコース。京王グループでは例年、春から初夏に高尾・陣馬スタンプハイクも実施しています。
奥高尾縦走路の最高峰で、和田峠から登るのが最短コース
奥高尾縦走路の最高峰が、陣馬山。
北側に陣馬街道(甲州裏街道)の和田峠があり、標高は700mほど。
神奈川県道・東京都道521号上野原八王子線が通っています。
和田峠(駐車場、茶屋があります)が陣馬山の頂上へ向かう登山口で、和田峠からなら標高差155m、登り30分、下り20分のコースタイム。
JR中央本線・京王電鉄高尾駅北口から陣馬高原下まで西東京バスを利用し(所要37分)、陣馬高原下〜和田峠は、登り1時間、下り40分。
陣馬登山口、和田峠、陣馬山頂にトイレがあります。
神奈川県側、JR中央本線藤野駅からのアプローチは、藤野駅から津久井神奈交バス和田行きに乗車し、終点和田(和田バス停にトイレがあります)で下車(所要14分)、和田尾根を登るのが最短ルートで、登り1時間30分、下り1時間。
津久井神奈交バス和田行き5分の陣馬登山口で下車し、一ノ尾根コース、栃谷尾根コースというルートもありますが、こちらは登り1時間40分ほど必要。
山頂は、関東の富士見百景にも選定され、富士山はもちろん、快晴なら南アルプス、日光連山、東京都心のビル街まで一望にできます。
ダイヤモンド富士が期待できるのは、富士山頂から東西、それぞれ角度が南北35度以内の範囲内のため、高尾山がギリギリの北端で、陣馬山では見ることができません。
3軒の茶屋が営業し、山菜そば、なめこ汁などを提供
陣馬山の山頂は、なだらかな平坦地のため、陣馬高原とも通称され、東京都側は東京都立高尾陣場自然公園、神奈川県側が神奈川県立陣馬相模湖自然公園に指定されています。
山頂に立つ白馬の像は、昭和44年9月に京王帝都電鉄(現・京王電鉄)が寄贈し、八王子観光協会が観光PR用に建設したもの。
山頂周辺の神奈川県川側は地元共有の財産区で、往時にはカヤ刈り場として毎年12月1日にカヤ刈り解禁、そして3月10日に、雑草や虫を防ぐ山焼きが行なわれていました。
山名の由来は定かでありませんが、相模の北条氏を攻めた武田氏が陣を張ったことに由来する説、茅(チガヤ)を刈る「ちがやば」が転嫁したとする説があります。
観光PR用の白馬の像が印象的で、観光PRの結果、陣場山が陣馬山になったのだとか。
眺めの良い山頂にはハイキングシーズン中は信玄茶屋、富士見茶屋、清水茶屋が営業し、山菜そばなどを味わうことができますが、宿泊はできません。
京王線高尾山口駅から高尾山、さらに奥高尾縦走路を陣馬高原下のバス停まで歩けば総延長17kmにも及ぶロングコース。
所要は8時間弱で、健脚向きのコースとなり、秋は日没が早いので、早立ちが鉄則となります。
高尾山口を起点にすれば、ケーブルを利用して少し楽するプランもありますが、陣馬高原下までバスを利用し、まず陣馬山にアタックし、高尾山を目指す人が多いコースです。
陣馬山 |
名称 |
陣馬山/じんばさん |
所在地 |
東京都八王子市上恩方町・神奈川県相模原市緑区澤井 |
関連HP |
藤野観光協会公式ホームページ |
|
電車・バスで |
JR・京王線高尾駅から西東京バス陣馬高原下行きで37分、終点下車、徒歩1時間。または、JR藤野駅から津久井神奈交バス和田行きで14分、終点下車、徒歩2時間 |
ドライブで |
中央自動車道上野原ICから約12kmで和田峠 |
駐車場 |
和田峠駐車場(55台/有料) |
問い合わせ |
神奈川県自然環境保全センター TEL:046-248-0323 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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