八丈富士

八丈富士

東京都八丈町、八丈島にある伊豆諸島の最高峰が、標高854.3mの八丈富士。ひょうたん島のような形の八丈島には、南北にふたつのピークがあり、北側にある複式コニーデ火山が八丈富士(西山火山)です。室町時代から江戸時代にかけて5回の噴火を記録、山頂の火口は直径400mにもおよびます。

江戸時代初期に噴火の記録が残る成層火山

八丈富士は1万数千年前の海底火山の噴火で誕生した比較的に新しい山。
対峙する三原山が10万年前の海底火山の噴火なので、浸食されてなだらかになっているのとは対照的です。
つまり、八丈島はふたつの海底火山が、八丈富士の噴火時の溶岩流で合体してひょうたん型の島になったもの。

八丈富士が最後に噴火したのは、宇喜多秀家が配流となる前年、慶長10年9月15日(1605年10月27日)で、活火山なので、将来的には噴火の可能性があります(宝永4年にも富士山と同時に噴火したとする記述もありますが裏付けされていません)。

三根地区にある神止山(かんどやま)、大賀郷地区の護神山、八丈植物公園内の徳里山は、八丈富士の寄生火山(側火山)です。

八丈富士の7合目(標高535m/八丈富士の7合目付近を一周する鉢巻道路内)までは車で登ることも可能で、山頂までは7合目から徒歩1時間ほど。
1280段の石段が続き、一気に登り詰めます。
トイレは「ふれあい牧場」休憩舎内にあり、事前に済ませておくのが賢明。
山頂は眺望も抜群で、晴れていれば遠く富士山までを眺望。

山頂では、直径400m、深さ50mほどの火口を一周するお鉢めぐり(1時間)も可能。
ただしガレ場もあり、濃霧のときなどは滑落の危険もあるので注意が必要。

火口内は富士箱根伊豆国立公園の特別保護地区で、お鉢めぐりの分岐点から火口内に10分ほど下れば、富士山信仰の浅間神社(せんげんじんじゃ)も鎮座しています。
火口底には直径80mほどの中央火口もあり、周囲はヤマグルマ(別名トリモチノキ)の純林でジャングルのようです。

八丈富士
名称 八丈富士/はちじょうふじ
所在地 東京都八丈島八丈町大賀郷
関連HP 八丈町公式ホームページ
電車・バスで 底土港から徒歩2時間40分、または八丈島空港から徒歩2時間10分
ドライブで 八丈島空港から約5.7kmでふれあい牧場レストハウス(7合目)。徒歩40分で山頂(火口壁)
駐車場 10台/無料
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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