都荒川区、南千住の総鎮守が素盞雄神社(すさのおじんじゃ)。延暦14年(795年)、役小角(えんのおずぬ)の弟子・黒珍が、牛頭天王(ごずてんのう=素盞雄大神の本地仏で祇園精舎の守護神)、飛鳥権現が降臨した奇岩・瑞光石(ずいこうせき)を祀って創建したと伝える古社です。
日光街道沿い、南千住に建つ『天王祭』で有名な古社
神仏習合時代には牛頭天王、飛鳥権現(現在の飛鳥大神)を祀り、京で牛頭天王を祀る祇園社(現・八坂神社)同様に疫病除けで知られていました。
天保7年(1836年)、斎藤月岑が刊行した江戸の地誌『江戸名所図会』には、飛鳥社・小塚原天王宮あすかのやしろ・こつかはらてんのうぐう)として紹介されています。
安政5年(1858年)、長崎に始まったコレラが東に蔓延し、江戸にコレラが流行し、3万人もの死者を生み出したなかでは、厄除け守を求める人が列を成したと伝えられています。
江戸時代の富士講の隆盛を受けて、祭神が降臨した神影面瑞光荊石(しんえいめんずいこうけいせき=瑞光石)は、元治元年(1864年)、浅間大菩薩を祀り、小塚原富士塚としています。
境内には「行く春や鳥啼き魚の目は泪」の『奥の細道』矢立初めの句碑となる、奥の細道首途(かどで)の碑が立っています。
江戸・深川から船で大川(隅田川)を遡り、千住から日光街道を北へと歩んだ松尾芭蕉。
その旅立ちの句ですが、荒川区(隅田川の南岸)と足立区(北岸)で、出発点はこちらという論争を生んでいます(荒川区は平成27年に「荒川区俳句のまち宣言」)。
毎年6月3日には、今も氏子61ヶ町が奉祝する『天王祭』が、9月15日には『飛鳥祭』が斎行されています。
『天王祭』では、3年に一度の大祭で2日間かけて氏子域を渡御する二天棒の千貫神輿が有名。
素盞雄神社 | |
名称 | 素盞雄神社/すさのおじんじゃ |
所在地 | 東京都荒川区南千住6-60-1 |
関連HP | 素盞雄神社公式ホームページ |
電車・バスで | 東京メトロ日比谷線・JR常磐線・つくばエクスプレス南千住駅、京成千住大橋駅から徒歩8分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 素盞雄神社 TEL:03-3891-8281/FAX:03-3891-0222 |
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