かつてはゴミの埋立て処分場として有名になった夢の島ですが(夢の島はメディアが付けた名前)、今は緑あふれる美しい夢の島公園として整備。43haの広々とした園内には、新江東清掃工場の余熱を利用した東京都夢の島熱帯植物館や陸上競技場、宿泊施設を備えた「BumB(ぶんぶ)東京スポーツ文化館」など、スポーツや文化施設が充実。
緑広がる公園にはバーベキュー場、マリーナも
ユーカリ、フサアカシア、アキニレ、マテバシイ、クスノキ、カナリーヤシ、ヘデラ、クロマツ、ナガミヒナゲシ、 ハコベホウズキ、ハタケニラなどが茂る、東京23区を代表する緑豊かな公園でもある夢の島。
都立夢の島公園には30卓のバーベキュー広場も備わっており、ヨットハーバーを眺めながらのんびり過ごすことも可能(利用にあたっては予約が必要)。
また「BumB東京スポーツ文化館」にあるフィットネス・ジムや温水プール、スポーツサウナは、誰でも気軽に利用できるので人気。さらには大小アリーナ、剣道場、フットサルコートのほか、研修ルーム、宿泊ルーム(60室)もあり、合宿などにも利用可能です。
宿泊は、ファミリールーム、シングルルームなどもあり、エコノミーな穴場のホテルとして利用可能。
北側には東京夢の島マリーナがあり、マリングッズが注目のマリンショップ、レストラン「ブルーリエーブル」、屋外のバーラウンジ「ザ・テラス」(冬季、荒天時は休業)も併設。
もちろん外来での利用もOKで、レストラン「ブルーリエーブル」では手軽なランチセット、自家製のデザートも用意。
園内にはほかに、昭和29年、大平洋のビキニ環礁でアメリカが行なった水爆実験により被爆被害を受けたマグロ漁船「第五福竜丸」を展示保存する都立第五福竜丸展示館もあるので寄り道を。
ちなみに2020年の東京オリンピック、パラリンピックではアーチェリー会場になっています。
水陸両用の国際飛行場建設のために埋め立てが始まった!
東京湾埋立14号地が当初の名前で、湾岸道路より北側が夢の島公園が広がる夢の島1丁目から夢の島3丁目、南側が新木場1丁目から4丁目。
東京港は、水深が2~4mと遠浅の海が広がるため、江戸時代から新田開発を目的とした埋め立てが始まっています(明暦の大火で江東の埋立地に大名屋敷が移転)。
江戸時代にもゴミ戦争は勃発し、幕府は江戸市中のゴミを永代島に投棄することに決め、延宝9年(1681年)に永代島新田と砂村新田(江東区の北砂南部、南砂西部)がゴミ捨て場に定められています。
それでも戦前は、佃・月島の埋立地、晴海埋立地くらいがあるのみで、本格的な埋め立ては高度成長時代になってからです。
夢の島の埋め立て計画は、昭和14年に東京市が東京港に水陸両用の国際飛行場を建設するために始まりました。
昭和16年に戦時下の資材不足で飛行場計画は断念され(戦後、GHQによる羽田空港建設計画で飛行場計画は中止に)、戦前は海水浴などを楽しむ人もいた場所でした。
昭和36年の東京港改定港湾計画(目標年次昭和45年)で、本格的な東京港の埋立造成工事(2243ha)が始まります。
つまり、高度成長に伴う、「ゴミ戦争」で、ごみ処分場へと転身したのです。
昭和42年に埋め立てが終了し、昭和53年に東京都立夢の島公園が開園しています。
夢の島公園 | |
名称 | 夢の島公園/ゆめのしまこうえん Yumenoshima Park |
所在地 | 東京都江東区夢の島2-1-2 |
関連HP | 夢の島公園公式ホームページ |
電車・バスで | JR京葉線・東京メトロ有楽町線・臨海副都心線新木場駅から徒歩5分 |
ドライブで | 首都高速新木場ランプから約1.3km |
駐車場 | 夢の島公園第1駐車場(68台/有料)・第2駐車場(17台/有料) |
問い合わせ | 夢の島公園管理事務所 TEL:03-3522-0281 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |