井の頭通り

井の頭通り

東京都渋谷区の渋谷駅近くと、武蔵野市にある境浄水場近くを結ぶ道路が、井の頭通り(井ノ頭通り)。東京の水需要の増大を受けて、大正13年に完成した境浄水場と和田堀浄水池(現・和田堀給水所)を結ぶ送水管の上を補強した道路で、そのために東京を代表する直線道路になっています。

東京の水道道路は、東京を代表する直線道路

井の頭通り

大正時代の東京市の第一水道拡張事業で、村山貯水池(多摩湖)、山口貯水池(狭山湖)が誕生し、東京市内にも境浄水場(昭和10年)、和田堀給水所(昭和9年)が完成、村山貯水池から境浄水場に導水され、境浄水場と和田堀浄水池を結ぶ水道管(境・和田堀線送水管)を敷設するための施設用地を道路へ転用したのが井の頭通りです。
水道道路と呼ぶ人がいるのはそのため。

近衛文麿(このえふみまろ=貴族院議員で、第34・38・39代総理大臣、大政翼賛会を設立し、初代の総裁)が「井の頭街道」と命名したのが道路の通称名の始まりで、和泉給水所の脇に小さな「井の頭街道」石碑が立っています(昭和13年建立)。
昭和12年の第一次近衛内閣を組閣して以降、杉並の邸宅(「荻外荘」てきがいそう)に住んでいた近衛文麿が議会へ通うのに利用する通称「水道道路」に「井の頭街道」と命名したのです。

渋谷駅西口、スクランブル交差点の北にある井ノ頭通り入口交差点から代々木公園交番前交差点は、渋谷区道、代々木公園交番前交差点〜環八井の頭交差点(杉並区)は、東京都道413号(赤坂杉並線)、そして環八井の頭交差点〜武蔵野市関前五丁目交差点が東京都道7号(杉並あきる野線)ということに(ただし、和田堀給水所から渋谷までは、戦後に井の頭通りへ編入された区間で、水道道路ではありません)。
つまり、渋谷の「ハンズ通り」は井の頭通りです。

JR吉祥寺駅東側のガード下(武蔵野市)から浜田山駅入口交差点(杉並区)までの5kmは、東京には珍しい直線道路になっています。


東京都では、東京都道428号(荒玉水道道路/杉並区・世田谷区)も荒玉水道を活用した水道道路で、都内随一の直線道路となっています。
同様に、玉川上水新水路を埋め立てて造成された道路が東京都道431号(角筈和泉町線/新宿区・杉並区)でこちらも水道道路と呼ばれています。

また、東京都道253号(多摩湖自転車道/東村山市・小平市・西東京市)のうち、「狭山・境緑道」は、村山貯水池から境浄水場へ導水する水道施設の上に築かれた水道道路です。

町田市の緑道「横浜水道みち」も横浜水道道路(東京都町田市・神奈川県相模原市・大和市・横浜市)の一部。

井の頭通り
名称 井の頭通り/いのかしらどおり
所在地 東京都渋谷区宇田川町〜武蔵野市関前
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井の頭通り

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