東京都港区新橋5丁目、仙台藩芝口上屋敷(浜屋敷)の邸内にあった神社が、鹽竈神社(しおがまじんじゃ)。3代仙台藩主・伊達綱村(だてつなむら)が陸奥国一宮・鹽竈神社から分霊を勧請して邸内に創建、安政3年(1856年)の春に現在地に遷座し、庶民が参拝できるようになったもの。
仙台藩中屋敷跡に鎮座する邸内社がルーツの神社
祭神は、鹽土老翁(しおつちのおきな)、武甕槌命(たけみかづちのみこと)、経津主命(ふつぬしのみこと)。
本社である塩釜市の鹽竈神社と同様に、安産の神様として尊崇されています。
往時の社殿は戦災で焼失し、現存する社殿は戦後の再建ですが、社殿前に塩釜公園も整備され、ケヤキやイチョウなどの緑に囲まれ、心安らぐ空間になっています。
塩釜公園は、大正12年に伊達家を継承した伊達興宗(だておきむね)が昭和5年、大正12年の関東大震災の経験で、避難場所を確保しようということで愛宕下町会に境内地を寄付し、町会管理の町立公園として発足したもの(昭和47年、港区に移管)。
江戸時代、大名は徳川将軍家から江戸に屋敷を拝領すると、国元より尊崇する神社の分霊を勧請して祀り、邸内社を建てています。
浜屋敷は、寛永18年(1641年)に幕府から与えられ、延宝4年(1676年)以降、幕末まで上屋敷として機能していました。
13代藩主・伊達慶邦が、幕末の安政3年(1856年)に愛宕下の伊達藩中屋敷に遷し、一般庶民にも開放(上屋敷は藩主とその家族が居住するので、開放できませんでした)、安産守護、延命長寿に霊験ありと尊崇されるようになりました。
毎月10日の縁日には安産を祈願する多くの女性を集めたとか。
現在は、正月などを除いて無人です。
鹽竈神社(新橋) | |
名称 | 鹽竈神社(新橋)/しおがまじんじゃ(しんばし) |
所在地 | 東京都港区新橋5-19-7 |
電車・バスで | JR・東京メトロ・都営地下鉄・ゆりかもめ新橋駅から徒歩10分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
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