西之島

西之島

東京都小笠原村、東京の南方約930kmにある小笠原諸島の火山島が、西之島。平成25年11月頃からの噴火に伴って新島を形成、旧西之島を飲み込む形で発達し、面積は旧島の18倍にも及ぶ4平方キロ(東京ドームの85個分/令和3年6月)に。長年謎に包まれてきた地球上の「大陸誕生」の謎を具現化したようなドラマが進行中です。

地球46億年の歴史をひもとく手がかりになる火山島

西之島
平成19年にはまだこんな大きさでした

西之島から北硫黄島、硫黄島、南硫黄島と太平洋に火山島(火山列島・硫黄列島)が並ぶのは、太平洋プレートがフィリピン海プレートの下に沈み込む境界線だから。
西之島は、基底の直径30kmの巨大な海底火山の山頂だけが海上に出ているにすぎません。

昭和48年5月にその境界上で海底火山の爆発があり(海中からのマグマ水蒸気爆発に始まる有史以降初めての噴火)、0.25平方キロ、高さ15mの「旧西之島」が誕生(昭和48年12月21日、西之島新島と命名)。
2年ほど活発な火山活動を展開した後、40年間は沈静化しましたが、平成25年11月20日に旧西之島の南の海面下で大きな噴火が発生、溶岩を噴出し続け、西之島新島を飲み込んでしまったのです。
令和2年6月には再び爆発があり、短期間でダイナミックに変化する様子は、「大陸はどうやって生まれたのか」という大命題を解き明かすヒントにもなっているのです。

西之島は、今後も噴火による成長を続けて、伊豆大島や八丈島ほどの大きさに成長する可能性もあれば、大規模なカルデラ噴火を起こし、島が陥没してしまう可能性もあり、島の将来はまだまだわからないんだとか。

西之島は、島全域がユネスコの世界自然遺産「小笠原諸島」の構成資産にもなっています。

画像協力/海上保安庁

西之島
平成19年にはまだこんな大きさでした
西之島
名称 西之島/にしのしま
所在地 東京都小笠原村西之島
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