東京都台東区浅草2丁目にある、大衆演劇と浪曲専門との劇場が、木馬館大衆劇場。1階部分が「木馬亭」と呼ばれる浪曲の定席。十条の篠原演芸場(板橋区)とともに、毎月劇団公演が行なわれています(通常は、昼の部、夜の部各2回)。
浅草の芸能の伝統を今に伝える貴重な劇場
木馬館は、明治40年4月21日、昆虫学者・名和靖(なわやすし=岐阜の名和昆虫博物館で有名)が通俗教育昆虫館(つうぞくきょういくこんちゅうかん)という昆虫の展示館として開館したことが始まり。
「花屋敷と昆蟲館――この二つの小屋が、浅草の家庭的な遊び場として、諸君に知れ渡つてゐるのは、もちろん虎夫婦の寝相のためではない。メリイ・ゴオ・ラウンドの木馬があるからだ」(川端康成の長編小説で浅草ブームを巻き起こした『浅草紅団』)。
大正11年、昆虫の展示は2階部分のみとなり、1階に木馬を設置し、木馬館という名の由来に。
その後、昆虫展示が消え、戦前は、安来節の興行などが行なわれていましたが、昭和40年代には安来節の苦境から若手漫才育成の場に(1階は映画館)。
大衆演劇の劇団の数は全国に150ほどあり、各地にある専用劇場(常設小屋)と健康ランド、ホテルで公演が行なわれていますが、東京にある木馬館大衆劇場、篠原演芸場は花形の劇場なので、人気の劇団の上演を観賞することができるのです。
昭和43年には、1階が映画館からストリップ小屋「木馬ミュージックホール」、そして昭和45年に浪曲定席「木馬亭」に。
昭和52年から2階部分が大衆演劇の劇場となっています。
木馬館大衆劇場は、230席。
目の前で、しかも近くで見る芝居は大迫力で、きらびやかな衣装の役者を十分に堪能できます。
ショーの時間は、かけ声をかけたりして参加し、盛り上げることができます。
東京都内では木馬館大衆劇場、篠原演芸場のほか、大衆劇場立川けやき座(立川市)、永山健康ランド竹取の湯(多摩市)で観劇が可能です。
木馬館大衆劇場 | |
名称 | 木馬館大衆劇場/もくばかんたいしゅうげきじょう |
所在地 | 東京都台東区浅草2-7-5 |
関連HP | 木馬館大衆劇場公式ホームページ |
電車・バスで | つくばエキスプレス浅草駅から徒歩3分。東京メトロ・都営地下鉄・東武鉄道浅草駅から徒歩10分 |
ドライブで | 首都高速駒形ランプから650m、または、上野ランプから約2.2km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 木馬館大衆劇場 TEL:03-3842-0709 |
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