東京都台東区谷中7丁目、谷中霊園・天王寺とJR日暮里駅南口を結ぶ細い階段の坂道が、紅葉坂(もみじざか)。別名、幸庵坂とも呼ばれた坂道で、幸庵坂の名の由来は不詳ですが、天王寺が紅葉の名所だったことから紅葉坂の名が生まれました。
天王寺から日暮里駅へと下る階段状の坂道
上野駅から赤羽駅かけて、京浜東北線の線路横には崖が続きますが、この崖が武蔵野台地の縁(へり)にあたる崖線です。
日暮里では上野台地の縁で、地球温暖化による縄文海進時代には、京浜東北線が走る部分は海だった場所。
その平地部から上野台へと上る坂道が紅葉坂。
江戸時代の随筆家・山崎美成(やまざきよししげ)の『金杉日記』(明治42年、国書刊行会編『続燕石十種』に収録の稀書珍書)には、「天王寺う幸庵坂下、又、三しま社のほとり秋色尤もふかし、林間に酒を煖むべし うすくこくそめし梢は花よりも 今ひとしほのもみぢ葉の色」と記され、江戸時代後期に斎藤月岑(さいとうげっしん)が編纂した『東都歳事記』にも東叡山(上野寛永寺)、根津権現などと並んで、谷中天王寺が紅葉の名所であることが記されているので、その紅葉を愛でる坂道だったことがわかります。
紅葉坂は階段とスロープの用意された坂で、そのまま跨線橋で線路をまたぎJR日暮里駅南口と連絡。
車は通行できません。
谷中・紅葉坂 | |
名称 | 谷中・紅葉坂/やなか・もみじざか |
所在地 | 東京都台東区谷中7丁目 |
電車・バスで | JR・京成・舎人ライナー日暮里駅からすぐ |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
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