東京都青梅市にあるJR東日本・青梅線(おうめせん/立川駅〜奥多摩駅)の駅が青梅駅。明治27年11月19日、青梅鉄道(後の青梅電気鉄道)の立川駅〜青梅駅間開通に伴って開業した歴史ある駅で、現存する駅舎は大正13年11月30日、開業30周年を記念して改築された大正レトロな建物です。
かつては青梅鉄道の本社ビルだった建物
駅舎が立派なのは、青梅鉄道の本社ビルを兼ねて建てられたから。
当時としては珍しい鉄筋コンクリート造りの3階建てで(青梅鉄道誕生の歴史=石灰石輸送からは当然ですが)、地下街まで備えていました(地下街は現在閉鎖)。
目下、青梅市は、昭和レトロで町おこしを展開しているので、平成17年3月2日に「レトロステーション」青梅駅としてリニューアルが行なわれ、駅名標、待合室などが昭和レトロなものに変わっています。
駅舎とホームを結ぶ地下通路にも映画のポスターなどが貼られ、昭和レトロを盛り上げています。
青梅駅が「関東の駅百選」に選定されていないのは(青梅線では奥多摩駅、御嶽駅が選定)、選ぶ側の目がなかったとしか思えません。
青梅線の前身、青梅鉄道は、石灰石運搬で誕生
青梅鉄道は、西多摩・青梅の石灰石を京浜工業地域のセメント工場に運ぶために敷設された鉄道で(福生村・田村酒造場の田村半十郎,羽村銀行創立発起人の指田茂十郎,三田村の小澤太平が日向和田の石灰岩に注目)、日向和田における石灰岩採掘業も兼営するという計画。
当初は、すでに八王子方面に伸びていた甲武鉄道の延長線として建設することを計画しますが、甲武鉄道側から拒否され、深川でセメント工場を営む浅野財閥・浅野総一郎、日本鉄道社長の奈良原繁(ならはらしげる)、横浜の生糸で成功を収め、横浜銀行などを設立、後に武蔵野鉄道(西武鉄道)の初代社長にもなった平沼専蔵の支援を受けてようやく青梅鉄道が誕生したのです。
青梅駅 | |
名称 | 青梅駅/おうめえき |
所在地 | 東京都青梅市本町 |
関連HP | JR東日本公式ホームページ |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |