【散策に使える!】 江戸城見どころガイド(3) 本丸篇 

江戸城を訪れる人の目的は、やはり本丸。本丸は宮内庁管理の皇居東御苑として、二の丸、三の丸とともに公開されています。無料で入苑できますが入苑時間と休苑日に注意が必要です。本丸へのルートは、大手門からの登城ルートのほか、平川門、北桔橋門があり、入園の際、各窓口で入園票を受け取り、退園の際返す仕組みです。

江戸城 本丸(皇居東御苑)

日本一の高層建築を誇った5層6階の天守があったのはわずか50年ほどで、現在は天守台の石垣が現存。
天守に代わって代用天守としての役割を果たしたのが、本丸東南隅の富士見櫓です。
似た名前の富士見多聞も現存していますが別の建物で、本丸にある往時の建築物はこの2棟のみ。

浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が吉良上野介義央(きらこうずけのすけよしひさ)を切りつけ(殿中刃傷)、元禄赤穂事件(『忠臣蔵』で有名)の発端となった場所が松之大廊下。
本丸御殿の大広間から将軍との対面所である白書院に至る全長50mほどの廊下です。

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  1.  中之門跡
    本丸の玄関口となる門の跡で、継ぎ目なく美しく積まれた石垣が現存
    江戸城の中でも最大級の巨石(35t前後)が使用されています
  2. 江戸城大番所
    中之門の奥に位置する番所で、警備上、最後のチェックポイント
    他の番所よりも身分の高い与力・同心が警備
  3.  中雀門
    大手口の登城で本丸に至る最後の門で、徳川御三家も駕籠を降りる場所でした
    御書院番の与力10騎、同心20名が警備したため書院門とも
    石垣のみ現存
  4. 富士見櫓
    江戸城本丸東南隅に位置する隅櫓で往時には富士山を眺望
    天守焼失後の「代用天守」の櫓ですが、皇居内で近くで見学することができません
  5. 松之大廊下跡
    本丸表御殿大広間から白書院に続いていたのが松之大廊下
    浅野内匠頭が吉良上野介義央を切りつけた現場です
    現在は説明板が立つのみとなっています
  6. 富士見多聞
    防御を強化するために城郭の石垣上に建てられた長屋が多聞(たもん)
    富士山を眺めたことが名の由来で、本丸で唯一現存する多聞です
    曜日限定で内部公開
  7. 石室
    伊豆半島から船で運んだ安山岩(伊豆石)で築かれた石室
    大奥の調度品や文書類を収蔵する富士見御宝蔵と推測されています
  8. 大奥跡 
    将軍の正室、子女や、奥女中(御殿女中)の居住空間
    3000人の女性が居住し、立ち入ることのできる男性は将軍のみでした
  9. 展望台
    二の丸とを隔てる白鳥濠の脇にある展望スポット
    標高差を活かし大手町や丸ノ内の林立するビル群を眺望
  10. 江戸城天守台
    日本最高だったという高さ45mの天守(寛永期天下普請で建築)を支えた天守台
    屋根は金鯱をのせた5層6階天守でしたが、「明暦の大火」(振り袖火事)の飛び火で焼失
  11. 桃華楽堂
    香淳皇后(こうじゅんこうごう=昭和天皇の皇后)の還暦記念で建設
    キンポウゲ科の「テッセン」の花弁(八弁花)を形どつた屋根が印象的
  12. 西桔橋門跡
    西ノ丸吹上庭園から本丸の天守、大奥に通じる要所の門の跡
    西桔橋は、「皇居乾通り一般公開」の時にのみ渡ることが可能
  13. 北桔橋門(発券所)
    大奥、天守部分から外部に直接通じる門
    濠に架かる橋は通常は跳ね上がって渡ることができませんでした
    皇居東御苑の入場門として機能し、入れば眼の前が天守台です
  14. 平川濠
    北詰橋門の橋の横にある内濠で北の丸とを隔てる濠にもなっています
    江戸城本丸の北側、三の丸の西側を防備する濠
  15. 三日月濠(乾濠)
    跳ね橋だった北桔橋が架かる北桔橋門の西側の濠
    三日月のかたちをしているのは、日比谷入江の川をそのまま利用したから
【散策に使える!】 江戸城見どころガイド(3) 本丸篇 
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【散策に使える!】 江戸城見どころガイド(2) 二の丸・三の丸篇

江戸城の三の丸、二の丸は現在は皇居東御苑の一部で、見学、散策が可能。ただし月・金曜(天皇誕生日以外の祝日は開園)、年末年始と休園日があるので注意が必要です。多くの遺構は失われていますが石垣などが現存。二の丸庭園が復元されています。大手門、平

【散策に使える!】 江戸城見どころガイド(3) 本丸篇 

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