二重橋（皇居正門鉄橋）

東京都千代田区千代田、皇居正門の前、二重橋濠（湟池）に架かる橋が、二重橋（皇居正門鉄橋）。皇居外苑（皇居前広場）から見て手前の石橋が「皇居正門石橋」、奥側にある鉄橋が「皇居正門鉄橋」で、実際には重なって見えるから二重橋というのではなく、奥側の皇居正門鉄橋を指しています。

花崗岩の石橋（眼鏡橋）を二重橋とするのは、大きな誤解！

江戸時代は現在の皇居が江戸城西の丸だったため、慶長19年（1614年）、西の丸下乗橋という木橋が架橋されました。
この木橋が深い内堀をまたぐため、橋桁を上下2重にしたトラス構造（二重構造）になっていたのが二重橋という名の起こりです。
宮城となった明治21年、ドイツ人ヴィルヘルム・ハイゼ（（Wilhelm Heise＝明治天皇の皇居造営や二重橋の設計図の作成に関わり、来日中の明治28年に東京で死去）が設計し、ドイツで鋳造した鉄橋に架け替えられ、さらに昭和39年に同じデザインで新造されていますが、かつての歴史を踏襲して、正門鉄橋が二重橋ということに。

手前側の皇居正門石橋（眼鏡橋）は、寛永元年（1624年）架橋の西の丸大手橋（木橋）がルーツで、明治20年12月8日、花崗岩でできたアーチ橋に架け替えられています。
つまり、皇居外苑（皇居前広場）から眺める「二重橋」と誤解されがちな橋は、皇居正門石橋で、本当の二重橋（皇居正門鉄橋）はその奥に隠れていることに。
島倉千代子が歌った昭和32年のヒット曲『東京だョおっ母さん』でも1番の歌詞に、皇居前広場から眺める二重橋が登場していますが、当然、間違い（勘違い）ということになります。

新年の一般参賀や、外国賓客の皇居訪問等宮中の公式行事に利用されており、通常時は通行不可｡
祝日を除く火曜〜土曜の、午前と午後各1回ずつ実施される、皇居一般参観に参加すれば「二重橋」以外にも皇居内の富士見櫓や宮殿の外観などを参観することができます。

皇居外苑

東京都千代田区皇居外苑、昭和24年、旧皇室苑地が国民公園として開放されたもので、「皇居前広場」という呼び方で多くの人に親しまれているのが、皇居外苑。115ｈaにも及ぶエリアには、江戸時代、老中や若年寄といった幕府中枢を担う大名の武家屋敷が建

江戸城 伏見櫓

江戸城西の丸の西南隅に建てられた二重櫓で、両横には大規模な多聞（たもん＝防御を兼ねた収蔵庫）も続いています。1628（寛永5）年、3代将軍家光の時代の江戸城修築に際して、京・伏見城から移築したものと伝えられています（記録がなく伝承です）。石

皇居正門石橋（眼鏡橋）

東京都千代田区千代田、皇居正門の前、二重橋濠（湟池）に架かる橋が、皇居正門石橋（眼鏡橋）。皇居外苑（皇居前広場）から見て手前側のアーチ石橋で、二重橋と誤解されていますが、実は二重橋は奥にある皇居正門鉄橋のこと。全長35.3m、幅員12.8m