三ノ輪橋停留場(東京都荒川区)〜早稲田停留場(新宿区)を結ぶ都電荒川線(12.2km)。東京さくらトラムが愛称で、かつて都内を縦横に走った路面電車唯一の生き残りです。かつてあった遮断器が降り、都電が走る抜ける姿ですが、そんな昭和の面影を残す都電「踏切密集地帯」が残されています。
国道、都道との平面交差もあって、昭和の雰囲気も残される

東京都交通局が運営する路面電車、都電。
正式名が東京都電車で、都電はその略称です。
日露戦争後の都市交通の需要増加を背景に誕生した王子電気軌道が、明治44年8月20日、 飛鳥山上(現・飛鳥山)〜大塚を開業、昭和7年1月17日に早稲田まで延伸した路線がルーツです。
馬車鉄道を前身とし、道路上に敷設された路線の多かった都電と異なり、専用軌道が多かったことで、道路交通の邪魔にならない理由で、さらには利用者が多いことで生き残ってきたのです。
かつて城東電車と称された城東電気軌道を前身とする路線(江東区、江戸川区)も専用軌道が多かったのですが、結局は配線となり、専用軌道の跡は亀戸緑道公園、大島緑道公園、南砂緑道公園などに転用されていますが、この路線にも多くの踏切がありました。
東京に唯一残った都電荒川線(東京さくらトラム)ですが、実は79ヶ所もの踏切があります。
停留場の間で最も踏切の多いのが、向原停留場〜東池袋四丁目停留場の9ヶ所(早稲田5号、早稲田8号〜9号、早稲田10号〜13号、早稲田15号〜16号)。
2位が庚申塚停留場〜巣鴨新田停留場で7ヶ所(滝野川16号〜21号、巣鴨新田)、3位が東尾久三丁目停留場〜熊野前停留場の6ヶ所(東尾久1号〜2号、三河島24号〜27号)です。
庚申塚停留場〜巣鴨新田停留場〜大塚駅前停留場〜向原停留場〜東池袋四丁目停留場の間には、22ヶ所の踏切があり、密集地帯となっているのです。

令和11年度には補助第81号線の完成で踏切も減少
実際に乗車してみるとよく分かるのですが、JR山手線と立体交差する大塚駅の前後は、踏切の連続。
ここでいう踏切というのはあくまで信号機ではない場所(信号機があれば交差点となります)。
向原停留場の早稲田方面寄りには国道254号「春日通り」と平面交差する場所がありますが、ここは信号機があって、向原交差点という名で、交差点の扱いです。
ほかにも東池袋四丁目停留場で、東京都道435号(音羽池袋線)と平面交差していますが、ここも信号のある東池袋駅前交差点です。
現在、向原交差点〜東池袋駅前交差点(向原停留場〜東池袋四丁目停留場)の間で、都電荒川線の専用軌道を挟む形で双方向に幅員約5.5mの車道、約3.7mの歩道を整備する「補助第81号線(東池袋地区)」が進行しており、完成すると踏切はすべて信号機に代わるため、踏切密集地帯が消える運命にあるのです。
整備事業は、令和11年度の完了予定なので、踏切密集地帯の一部が解消されることになりそうです。


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