2024年の6月現在、日本最小の旅客機は、第一航空が那覇〜粟国島に使用のツインオッター(DHC-6-400型と、調布飛行場と伊豆諸島を結ぶ新中央航空のドルニエ228(Dornier228)でともに旅客定員19人。第一航空は月・水・土曜のみなので、毎日就航の定期便は新中央航空だけということに。
調布から大島、新島、神津島、三宅島へフライト
調布飛行場と大島、新島、神津島、三宅島を結ぶ新中央航空。
羽田〜大島、羽田〜三宅島にはかつてANAが就航していましたが撤退しているので、現在は新中央航空のみ就航ということに(調布〜三宅島は、羽田発のANAが撤退したことを受けて就航)。
使用機材のドルニエ228は、ドイツのドルニエ社が製造する双発ターボプロップ旅客機(最高速度434km/h)で、日本ではここだけという特殊な機材。
離島特有の強風や横風などの気象条件、短距離滑走路、立ちはだかる山、間際の海岸線など離着陸の厳しい環境に対し、ドルニエ228が最大限の性能を発揮するというのが導入の理由です。
実際に搭乗してみるとわかるのですが、天上山が立ちはだかる神津島などは、美しい多幸湾を眼下に、急降下爆撃機のように急降下して着陸します(天候状況などによって異なりますが)。
ボーディングブリッジを使って中型、大型のジェット機に乗り慣れている人には、ターミナルビルから滑走路を歩いて機体まで行き、タラップで搭乗という、なにやら南洋の島に来たような雰囲気を味わうことができます(とくにターミナルビルも小ぶりな新島、神津島の空港ではドキドキ感満載です)。
搭乗も、出発時間の30分前に手続きを完了する必要があるので、普段使い慣れない調布飛行場に行くというハードルもあるため、時間にはゆとりが必要です。
保安検査場などは通常通りですが、機材が小型のため、手荷物は 5kgまでが無料という制限があります(規定を超える重量形状の手荷物は別に料金が必要です)。
サーフボード・釣竿などはカバーを含む長さが2m以内という制限があるため、事前に確認しておかないと、空港で「載せられません」という事態が発生することも。
ペットは、ハードタイプのケージに入れ、手荷物の超過料金を支払えば載せることができ、一般の飛行機より載せやすいかもしれませんが、普段は耳にしないプロペラ音などにストレスを感じるかも知れません。
もっとも遠い三宅島で所要は50分、もっとも近い大島で25分のフライトです。
運賃的には調布〜大島は、東京・竹芝〜大島を結ぶ東海汽船の特一等とほぼ同じ。
新島、神津島は東海汽船の1等、三宅島は東海汽船の特一等とほぼ同じで、とくに新島、神津島は船と比較してもさほど高いという感じはありません。
注意したいのは到着した島での足で、路線バスの確認、レンタカーの手配、宿泊先の送迎、タクシーなどを移動手段を確保する必要があります。
定員19人、日本最小の旅客機は、東京を飛んでいる! | |
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