東京都国立市、城山公園(じょうやまこうえん)の南側に建つのが、国立市古民家(旧柳澤家住宅)。城山公園一帯は中世豪族の館の跡と伝えられ、東京都の歴史環境保全地域に指定。旧柳澤家住宅は、甲州街道沿いの青柳村から移築された古民家で、江戸時代後期の築と推測されています。
旧青柳村の古民家を周囲の生け垣などを含めて移築復元
昭和60年、青柳在住の柳澤勇一郎さんから国立市が寄贈を受け、解体調査後に現在地に移築保存されたもので、国立市の有形民俗文化財に指定されています。
復元にあたっては、当時の様子をできる限り忠実に再現、周囲には茶の木や柊などの生垣も巡り、南側には往時に農家が風除けのために植え育てたシラカシ(ブナ科コナラ属の常緑高木)の高垣(かしぐね=カシの木の生け垣)も配されています。
内部の見学も可能で、土間には、明治時代〜昭和初期にかけて農作業や養蚕に使われていた道具類が保存。
青柳村はもともと多摩川の南岸にあり、青柳島を形成していましたが、寛文11年(1671年)、洪水の被害を受け(青柳島が流失)、四ツ谷村に避難した後、現在の青柳地区へ集団で移転(新たに青柳村を開拓)。
明治22年、谷保村、青柳村、石田村飛地の3村が合併し、国立市の前身である谷保村が誕生し、村(自治体)としての機能を終えています。
国立市古民家(旧柳澤家住宅) | |
名称 | 国立市古民家(旧柳澤家住宅)/くにたちしこみんか(きゅうやなぎさわけじゅうたく) |
所在地 | 東京都国立市泉5-21-20 |
関連HP | 国立市公式ホームページ |
電車・バスで | JR矢川駅、谷保駅から徒歩15分 |
ドライブで | 中央自動車道国立府中ICから約1.5km |
駐車場 | 4台/無料 |
問い合わせ | くにたち郷土文化館 TEL:042-576-0211 |
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