東京都東村山市、臨済宗建長寺派の寺、正福寺(しょうふくじ)。鎌倉幕府第8代執権・北条時宗(ほうじょうときむね/在職1268年〜1284年)が鷹狩時に病に伏した際、地蔵菩薩が夢枕に立って丸薬を与え、それによって病から回復したことから地蔵堂を建立したと伝えられています。その地蔵堂は東京都唯一の国宝建築物です。
禅宗様建築の代表的な建物が東村山に!
弘安元年(1278年)この地蔵堂を建立したというのが寺伝でしたが、昭和8年〜昭和9年の改修の際、尾垂木(おだるき)の墨書から室町時代の応永14年(1407年)の建立と判明しています。
鎌倉の円覚寺舎利殿とともに禅宗様建築の代表的遺構として国宝になっています。
禅宗様建築は、中国の宋の建築様式を模したもので、大仏様に遅れてモンゴル侵攻による宋の滅亡期に日本に渡る高僧とともに渡来したもの(円覚寺舎利殿や正福寺地蔵堂はその代表的な存在です)。
鎌倉時代に築かれた善福院釈迦堂(国宝)、功山寺仏殿(国宝)、南北朝時代の永保寺観音堂、そして室町時代の円覚寺舎利殿などが現存しています。
正福寺地蔵堂として国宝に指定されていますが、堂内に奉納された小地蔵にちなみ、地元では正福寺千体地蔵堂と呼ばれています。
屋根は往時のままに杮葺き(こけらぶき=薄い木片で葺いた屋根)で、30年に一度、葺き替えが行なわれています(前回は平成17年4月中旬〜9月)。
普段は内部は非公開ですが、8月8日、9月24日(11:00〜15:00)と、11月3日(10:00〜16:00)に拝観が可能です(事前に確認を)。
正福寺・地蔵堂 | |
名称 | 正福寺・地蔵堂/しょうふくじ・じぞうどう |
所在地 | 東京都東村山市野口町4-6-1 |
関連HP | 東村山市公式ホームページ |
電車・バスで | 西武鉄道東村山駅から徒歩15分 |
ドライブで | 関越自動車道所沢ICから約10km |
駐車場 | 40台/無料 |
問い合わせ | 正福寺 TEL:042-391-0460 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |