東京都新宿区神楽坂1丁目、中央本線・総武線の走る江戸城・外濠(一番濠)にある、カフェレストラン(イタリアンレストラン)が、カナルカフェ(CANAL CAFE)。カナル(CANAL)は運河、濠の意で、まさに濠にあるカフェです。注目は外濠を眺めるデッキ席があることと、ボート乗り場(東京水上倶楽部)があること。
ボート乗り場は東京最古という歴史を誇る


ボート乗り場(東京水上倶楽部)は、初代東京市長の後藤新平と、代議士の古川清(大正6年、隠岐選挙区で衆議院議員に当選)が知恵を絞って関東大震災前の大正7年に開設された、東京でももっとも歴史あるボート乗り場です(不忍池は昭和6年、千鳥ヶ淵は昭和25年開設)。
ボート場誕生の理由は、日本人の体格強化、体力増強で、骨格形成にボートがいいという海軍的な発想から。
当初のボート場と使われたボートは、隠岐から船大工を呼び寄せて建造しています。
当時は10人以上が乗船できる船もあり、外濠には100隻近くのボートが浮かんで賑わいを見せていました。
これは神楽坂界隈が花街として繁栄したこともあり、東京を代表する繁華街だったのです。
高度成長とともに飯田橋駅横に隣接する濠を含め、多くの濠は埋め立てられ、流れを失って汚濁が進み、神楽坂・飯田橋界隈の人もボートにあまり興味を持たなくなりました。
そんな時代を背景に、平成8年、「多くの人に外濠に親しんでほしい」と誕生したのがカナルカフェです。
カナルカフェは、その東京水上倶楽部が行なう、外濠浄化活動の基地にもなっていて、東京水上倶楽部のデッキを利用して営業するもの。
ボートハウスがお洒落なカフェレストランに変身しつつ、EM団子(ヘドロを食すバクテリアを含有する団子)を濠に定期的に投入するなど外濠の浄化活動も行なっているということは、あまり知られていません。
現在ではヘイケボタルも飛び交うほどに水質が改善されているとのこと。
カナルカフェでは、ランチ、ブランチ、ディナータイムにピザ、パスタなどを味わうことができるほか、デッキサイド(セルフサービススタイル)はカフェとしての利用も可能。
ピザやパスタをシェアしてのんびりするのにも最適で、都心の異色空間としても注目できます。


カナルカフェ | |
名称 | カナルカフェ/かなるかふぇ |
所在地 | 東京都新宿区神楽坂1-9 |
関連HP | カナルカフェ公式ホームページ |
電車・バスで | JR・東京メトロ・都営地下鉄飯田橋駅から徒歩3分 |
駐車場 | なし |
問い合わせ | カナルカフェ TEL:03-3260-8068/FAX:03-3260-8052 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |