東京都品川区、JR京浜東北線・大井町駅北側に広がる広大な車両基地が、東京総合車両センター(略号は「都トウ」)。JR東日本(首都圏本部)の車両基地・車両工場で、車両基地の山手電車区と車両工場の大井工場が合併して誕生したもの。山手線で使用されるすべての電車はここが基地で、大崎駅から入出区線で連絡しています。
東エリアが車両基地、西エリアは車両工場に

敷地面積は22.3haで、実に品川区の100分の1を占めています。
東海道線寄りの東側(東エリア)が車両基地で、2階建て車両基地で、地下にある下層(下収容線)に22線(1番線〜22番線)、地上部の上層(上収容線)に23線(31番線〜53番線)を備え、下収容線の1番線〜4番線は修繕線。
その姿はまさに「立体駐車場」そのもので、全国的にも珍しい構造です。
地上の留置線は、京浜東北線や東海道線の車窓からも見学が可能なので、品川駅〜大井町駅間に走る京浜東北線に乗車する機会があればぜひ西側の車窓に注目を。
2番線と3番線は修繕場につながり、2番線にはリフティングジャッキ、3番線には車輪転削装置が備わっていて山手線車両の整備を実施。
5番線〜7番線は定期検査に使うピット線、8番線〜 11番線は手洗いによる洗浄線、12番線以降が留置線です。
山手線で使用されているE235系(編成総数は50本、550両)は、終電後の収容、始発の出発は、この車両基地で、定期検査業務もここで。
国鉄時代の昭和42年4月3日に2階建て電車基地が完成した際には、「東洋随一」と称されていました。
西側(西エリア)は、車両工場(かつての大井工場)で修理を担当する部門で、旧型車両もここで保管されています。
「新系列車両検修西棟」、「新系列車両検修東棟」でE231系やE233系などのメンテナンス業務を担当。
2026年3月に隣接地に「OIMACHI TRACKS」(大井町トラックス)が誕生。
メトロポリタンホテルズが運営する「HOTEL METROPOLITAN OIMACHI TRACKS TOKYO」の部屋や最上階・26階のルーフトップバーからは、東京総合車両センターを一望にするトレインビューが期待できます。
夜間には、運行を終了した車両が続々と入線する風景が、早朝には出庫する光景を眺めることができ、鉄道ファンには垂涎の地ということに。



東京総合車両センター | |
名称 | 東京総合車両センター/とうきょうそうごうしゃりょうせんたー |
所在地 | 東京都品川区広町2-1-1 |
電車・バスで | JR・東急電鉄・東京臨海高速鉄道大井町駅からすぐ |
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