千早フラワー公園・都営大江戸線試作車

千早フラワー公園・都営大江戸線試作車

東京都豊島区千早1丁目にある豊島区立の公園が、千早フラワー公園。この公園内に静態保存されるのが、都営大江戸線試作車である東京都交通局12-000形電車。昭和61年4月、都営地下鉄12号線(大江戸線)の試作車両として製造され、試験終了後、平成3年2月、千早フラワー公園に静態保存されています。

鉄輪式リニアモーターミニ地下鉄の試作車を静態保存

千早フラワー公園・都営大江戸線試作車

0.5haの広さの公園内に、広場、こども向けの遊具、そして都営大江戸線試作車があります。
ユニークなフォルムなのは、オイルショックによる財政悪化、想定利用者の減少などにより、費用の節減を図り、需要に応じた効率的な経営を行なうことを重視して「ミニ地下鉄」として開業したから。
側面形状も「曲がり妻」と呼ばれる「く」の字型になっています。

集電方式もこれまでの「第三軌条方式」(線路横の軌道に電気を流す方式)から上部の架線からとる方式に変換されています。
こうした小断面地下鉄の初となる実用化に向け、ヘッドライトは左右に2つという一般的なものではなく、中央に1基備えるだけの「一つ目小僧風」(当時の評価)。

リニアモーターの地下鉄車輌への実用化に目処が立ったことから、鉄輪式・リニアインダクションモーター推進方式を採用しています(浮上式リニアとは異なります)。

試験で収集されたデータなどに基づき、実際に走行する本番用の1次車が製造され、平成3年12月10日に開業しています。
日本における鉄輪式リニアモーターミニ地下鉄としては、前年の平成2年3月20日に開業した大阪市営地下鉄鶴見緑地線(鶴見緑地駅~京橋駅)に続く2例目。
現在では、神戸市営地下鉄海岸線、福岡市地下鉄七隈線、横浜市営地下鉄グリーンライン、仙台市地下鉄東西線でも採用されています。

千早フラワー公園・都営大江戸線試作車
千早フラワー公園・都営大江戸線試作車
名称 千早フラワー公園・都営大江戸線試作車/ちはやふらわーこうえん・とえいおおえどせんしさくしゃ
所在地 東京都豊島区千早1-8-1
関連HP 豊島区公式ホームページ
電車・バスで 東京メトロ要町駅から徒歩10分、西武椎名町駅から徒歩10分
問い合わせ 豊島区都市整備部公園緑地課 TEL:03-3981-0534
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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