東京都豊島区南大塚3丁目に鎮座する旧巣鴨村(現在の巣鴨・西巣鴨・北大塚・南大塚・東池袋2丁目~5丁目・上池袋1丁目)の鎮守社が、大塚天祖神社(正式名は天祖神社)。元亨年間(1321年〜1324年)、石神井城主・豊島景村(としまかげむら)が、神宮(伊勢神宮)から分霊を勧請して創建した古社です。
境内の夫婦鴨脚樹、「子育て狛犬」に注目!
往時の社殿は東京大空襲で焼失し、現存の拝殿などは昭和43年の再建。
昭和40年に区画整理が進むまでは、現在の3倍ほどの社地がありました。
最盛期の大正8年には、氏子エリアの西巣鴨など周辺には42ヶ所もの牧場があり、東京市民に牛乳を供給していました(昭和22年に廃絶)。
現在では人口密度日本一ともいわれる一帯ですが、戦前はのどかな光景が広がっていました。
境内には、夫婦鴨脚樹(めおといちょう)と呼ばれる、樹齢600年の2本の巨大なイチョウの御神木が茂り、縁結びにご利益が大とされています。
黒く焼けた跡があるのは、東京大空襲の痕跡。
また狛犬(こまいぬ)もユニークで、子供に授乳している姿から、子育て狛犬と呼ばれています。
神仏習合時代には十羅刹女(じゅうらせつにょ=法華経を守護する諸天善神)も祀っていましたが、明治初年の神仏分離で、東福寺(豊島区南大塚1丁目)の十羅刹女堂に祀られています。
仏習合時代の別当寺(神社を管理する寺)は福蔵寺でしたが、廃仏毀釈の荒波で廃寺となり、東福寺に合併し、東福寺に十羅刹女堂が建てられたのです。
例大祭は、毎年9月17日に斎行され、神輿が氏子地域を回ります。
授与所では「都電神社めぐり」の御朱印帳も用意(御朱印にも都電の印が)。
「都電神社めぐり」は、大塚駅前電停下車の大塚天祖神社のほか、宮ノ前電停下車の尾久八幡神社、飛鳥山電停下車の七社神社、雑司ヶ谷電停下車の大鳥神社の合計4社の巡拝です。
大塚天祖神社 | |
名称 | 大塚天祖神社/おおつかてんそじんじゃ |
所在地 | 東京都豊島区南大塚3-49-1 |
関連HP | 大塚天祖神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR大塚駅から徒歩3分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 大塚天祖神社 TEL:03-3983-2322 |
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