法乗院(深川えんま堂)

法乗院(深川えんま堂)は、1629(寛永6)年創業という真言宗豊山派(しんごんしゅうぶざんは)の寺。えんま堂(ゑんま堂)には日本最大の閻魔(えんま)大王座像が安置され、本堂1階には江戸時代に描かれた『地獄極楽絵』が展示されています。境内には「日本三大仇討ち」で知られる曽我五郎の足跡石があるなど見どころも豊富です。

巨大な閻魔大王は19のお願いを叶えてくれる

平成元年に建立の閻魔大王座像は、寄木造で、高さ3.5m、幅4.5m、重量1.5tという巨大な閻魔様。名実ともに日本一の閻魔大王像になっています。

しかも、この閻魔大王像、コンピューターで制御。大王像の前に、「家内安全」、「交通安全」、「夫婦円満」、「合格祈願」、「ぼけ封じ」、「いじめ除け」など19のご祈願が別個に記された、賽銭の投入口が用意され、自らの希望するご祈願に賽銭を入れると、仏様の様々な説法が音声で流れるシステム。
閻魔大王の「除けと封じ」の力を生かしたものとかで、こちらも日本初のユニークな機能となっています。

本堂1階には、全16枚からなる『地獄・極楽図』が展示されています。
こちらは1784(天明4)年、江戸の絵師・宋庵が描いた地獄を絵解きした図。
「御仏の教えの根本理念は、因果応報です。悪事を重ねることの恐ろしさ、善い行いを積むことの必要性、御仏の慈愛、命の尊さを説いています」(法乗院)とのこと。

境内には江戸中期の歌舞伎役者・初代の市川八百蔵(いちかわやおぞう=屋号:蓬莱屋)の墓もあります。荒事を最も得意とし、五郎時致(曽我五郎)ははまり役でした。
そんな歌舞伎との縁もあって、「曽我五郎の足跡石」が残されているとのことです。
江戸中期に創始され、東京府内(現・東京都内)にある空海(弘法大師)ゆかりの寺を巡る「御府内八十八箇所」の第74番目札所(1番は高野山東京別院)。

『おゑんま様の縁日』(閻魔縁日)は、毎月1日、16日ですが、1月16日と、7月16日は閻魔賽日(地獄の釜の蓋が開いて鬼も亡者も休むとされる日)で、蓋藪入り(やぶいり=奉公人に休暇が与えられた日)にもあたるため、江戸の昔から参詣者で賑わう日となっています。

左が「ゑんま堂」、右側が本堂

法乗院(深川えんま堂)のおもな年中行事

12月31日~1月16日/ゑんま天御開帳
1月1日(元旦)/新春大護摩供
1月16日/ゑんま天大護摩供
3月春分の日/春彼岸法要
7月第1日曜日/大施餓鬼会仏食供養法要
7月13日/お盆供養法要   
7月16日/ゑんま天大護摩供
9月秋分の日/秋彼岸法要

江戸切絵図で知る深川えんま堂(法乗院)



 

法乗院(深川えんま堂)
名称 法乗院(深川えんま堂)/ほうじょういん(ふかがわえんまどう)
所在地 東京都江東区深川2-16-3
関連HP 法乗院(深川えんま堂)公式ホームページ
電車・バスで 東京メトロ東西線・都営大江戸線門前仲町駅から徒歩6分
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 法乗院寺務局 TEL:03–3641–1652
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

富岡橋跡(史跡閻魔堂橋跡)

2017年1月13日

深川えんま堂(法乗院)『初えんま』

2017年1月13日

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