東京都内の直線道路は、あまりイメージできませんが、5km以上の直線が続く場所が3ヶ所あります。いずれも都道ですが、じつは3ヶ所に共通するのが、水道道路という点。地下には東京都水道局の水道管(送水管)が埋設されており、その上を道路として活用しているのです。
井の頭通り
正式名:東京都道7号(杉並あきる野線)
直線距離:5km
区間:JR吉祥寺駅東側のガード下(武蔵野市)〜浜田山駅入口交差点(杉並区)
歴史:大正13年に完成した境浄水場と和田堀浄水池(現・和田堀給水所)を結ぶ送水管の上を補強した道路
東京市の水道事情の切迫を背景に、昭和2年に村山貯水池(多摩湖)を築き、村山貯水池の水を境浄水場へ送水、さらに和田堀浄水池へと送水しましたが、その送水管の上を利用した水道道路です
荒玉水道道路
正式名:都道428号(高円寺砧浄水場線)/4t以上の車の通行は禁止
直線距離:7.74km
区間:杉並区立堀ノ内三丁目公園前〜都道3号(世田谷町田線)にぶつかる手前の交差点
歴史:昭和初期、多摩川の水を砧(現・東京都世田谷区)の濾過池で濾過後、野方町(中野区)を経由し板橋町の大谷口(板橋区)に送水するために敷設された荒玉水道の送水管の上を道路として活用
多摩湖自転車歩行者道
正式名:東京都道253号(保谷狭山自然公園自転車道線)
直線距離:6.3km
区間:西武拝島線の踏切部分〜関前5丁目交差点
歴史:昭和2年、村山貯水池(多摩湖)の完成で、村山貯水池の水を境浄水場へと送水する導水管を設置、比較的に浅い場所に敷設したため、その上は車の走行には不適で、自転車歩行者専用道路として活用
東京の直線道路3選 | |
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