東京都八丈町大賀郷、八丈島にそびえる八丈富士の中腹で黒毛和牛やジャージー牛が放牧される牧場が、八丈富士ふれあい牧場。畜産振興のための牧場ですが、柵越しに放牧風景を見学できるほか、展望台も設置。さらにゴールデンウィーク、夏休みには八丈島乳業のジェラートや、ジャージープリンも販売されています。
酪農王国・八丈島の歴史を今に伝える絶景の牧場
鉢巻道路周辺、標高450m〜550mに牧場が広がり、標高的には7合目の登山口と同じくらいで、眼下に大海原が広がります。
かつては島の風土で飼育されるホルスタインの生産性も高く、酪農王国とも称された八丈島ですが(昭和38年には1万7000頭もの乳牛が飼育されていました)、森永乳業の練乳工場が閉鎖されたこともあって、酪農家は黒毛和牛に転向。
乳牛を見ることができるのは、現在では神湊港、長友ロード(長友佑都がトレーニングを積んだ都道の坂道)近くの八丈島乳業のゆーゆー牧場と、八丈富士ふれあい牧場のみとなっています。
海洋性の温暖な気候風土を活かし、放牧が行なわれる牧場で、島育ちの牛たちものんびりした雰囲気です。
八丈富士ふれあい牧場は、黒毛和種の生産基盤の維持のために八丈町が整備した公共牧場で、平成8年度~平成11年度には、草地の景観維持による来場者の増加を目指して団体営公共牧場整備事業が行なわれ、さらに美しい牧場に変身しています。
放牧される牛は、酪農家からの預託と、町有の2種あり、酪農家から預けられた牛を健康に育てるという公共育成牧場としての機能をも有しています。
放牧地のなかにアジサイが繁茂しているのは、毒性があり牛が食べないから。
ジャージ牛が導入されたのは平成24年で、八丈島ジャージー牛乳、八丈島ジャージープリン、八丈島ジャージーヨーグルトドリンク、八丈島ジャージーバター、ジャージーミルクヨーグルトなどの商品に加工されています。
大賀郷には直営の「八丈島ジャージーカフェ」、八丈島植物公園のビジターセンター内に「ジェラテリア365」も営業。
グループ会社の「リードパークリゾート八丈島」(ゆーゆー牧場隣接)でも味わうことができます。
実は、森永乳業の練乳工場が閉鎖され、最後の牧場が廃業間近となった時、事業を継承し、八丈島乳業を設立したのが、新潟県出身で、ホテルの支配人として八丈島に赴任し、当時はホテルを営んでいた歌川真哉さん(「リードパークリゾート八丈島」を運営するリードホテル&リゾート株式会社代表)。
ジャージ牛を使って八丈島の酪農の再生と、観光の振興に尽力しているのです。
八丈富士ふれあい牧場 | |
名称 | 八丈富士ふれあい牧場/はちじょうふじふれあいぼくじょう |
所在地 | 東京都八丈町大賀郷5627-1 |
関連HP | 八丈町公式ホームページ |
電車・バスで | 八丈島空港からタクシーで12分、底土港からタクシーで15分 |
ドライブで | 八丈島空港から約5.7km、底土港から約7km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 八丈町産業観光課 TEL:04996-2-1125 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |