東京都大田区南馬込にある中世の城郭跡が、馬込城(まごめじょう)。現在の南馬込一帯は、戦国時代の後北条氏の家臣・梶原助五郎(かじわらすけごろう)の所領で、その城館が、馬込城。舌状台地の先端に位置し、急な崖に囲まれ、周囲には沼を配した天然の要害でした。
大田区にある貴重な中世の城郭跡ですが、遺構は現存せず
往時の馬込城の城域は、東は北野神社(南馬込2丁目)、西は湯殿神社(南馬込5丁目)、南は臼田坂下(中央1丁目、中央4丁目)、北は大田区立馬込図書館(中馬込2丁目)までに及び、根古屋(ねごや)と通称された西側(湯殿公園一帯)に城主の居館があったと推測されています。
崖の上に鎮座する湯殿神社(江戸時代には馬込村根古屋谷の鎮守で、神仏習合の羽黒権現社)、梶原景時が将軍源頼朝の命で創建したと伝わる萬福寺(まんぷくじ)あたりがもっとも雰囲気を残す場所で、見学にも最適ですが、都市化により遺構は残されていません。
また、萬福寺境内には梶原助五郎の梶原氏の墓と伝わる五輪塔も残され、正面には「繁室浄栄居士」、側面には「慶長十一丙午年六月九日」と刻まれています。
慶長11年(1606年)に没しているのであれば、戦国乱世を生き抜いたことに。
『新編武蔵国風土記稿』にも「此梶原孫々代々馬込村慈眼山万福寺檀那、依今建立之者也」と記され、一帯が梶原家の所領で、萬福寺がその菩提寺であることがわかります。
一帯は馬込文士村と呼ばれる地で、散策ルートも設定されているので、散策途中の立ち寄りに最適です。
馬込城 | |
名称 | 馬込城/まごめじょう |
所在地 | 東京都大田区南馬込5-18-7 |
関連HP | 大田区公式ホームページ |
電車・バスで | 都営地下鉄浅草線西馬込駅から徒歩5分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 大田区立郷土博物館 TEL:03-3777-1070 |
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