東京都日野市にある観梅の地としても高い、京王電鉄経営の2.6haの自然庭園が、京王百草園(けいおうもぐさえん)。享保6年(1721年)に再興された黄檗宗(おうばくしゅう)の寺、松蓮寺の庭園が前身で、見晴台からは東京スカイツリーまで眺望。
明治時代に、生糸商・青木角蔵が百草園として公開
松蓮寺は、小田原藩主・大久保増(おおくぼただます)の正室、寿昌院慈岳元長尼(松平忠弘の娘)が徳川家康の長男で、切腹を命じられた松平信康追悼のため再興したもの。
天保5年(1834年)に斎藤月岑が刊行した江戸の地誌『江戸名所図会』にも記載され、当時から名の知られた景勝地だったことがわかります。
廃仏毀釈の荒波を受け、明治6年に松蓮寺が廃寺となっていますが、明治19年、日野・百草村出身で、横浜の生糸貿易で財を成した青木角蔵(あおきかくぞう/明治34年1月7日没、墓所は多磨霊園)が買収。
明治20年に百草園として公開し、往時には若山牧水や徳冨蘆花(とくとみろか)、田山花袋(たやまかたい)、北村透谷、大田南畝などの文人も訪れています。
例年2月上旬〜3月下旬(春分の日)頃には、『梅まつり』を開催。
50種500本の梅が咲きますが、とくに松連庵(しょうれんあん)前の「寿昌梅」(じゅしょうばい)は樹齢300年を越すといわれる名木。
新緑、紅葉も見事で、ゴールデンウィークには『京王百草園 新緑まつり』、紅葉シーズンの11月中旬~12月上旬頃に『京王百草園 紅葉まつり』も開催。
京王百草園 | |
名称 | 京王百草園/けいおうもぐさえん |
所在地 | 東京都日野市百草560 |
関連HP | 京王百草園公式ホームページ |
電車・バスで | 京王線百草園駅から徒歩10分、または、聖蹟桜ヶ丘駅・高幡不動駅からタクシー10分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 京王百草園 TEL:042-591-3478 |
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