正福寺

正福寺

東京都東村山市にある臨済宗建長寺派の寺、正福寺(しょうふくじ)。江戸時代に編纂された『新編武蔵風土記稿』によれば、開基は北条時頼、開山は石渓心月(仏海禅師)と記されています。応永14年(1407年)建立とされる柿葺き(こけらぶき)の地蔵堂は禅宗様仏殿の代表作として東京都唯一の国宝建築になっています。

東京都唯一の国宝建築物は屋根の反りに注目!

正福寺
国宝の地蔵堂。屋根に強い反りがあるのが禅宗様の特徴

開基については北条時宗とする説もあり定かでありませんが、いずれにしろ鎌倉時代の創建で、鎌倉幕府と密なる関係があったことがわかります。
北条時宗が鷹狩りの際に病に伏し、夢の中に地蔵菩薩が現れて丸薬をくれたので、それを飲んだところ、目覚めたところで回復していたという話。
そのため、弘安元年(1278年)地蔵堂を建立したのが始まりというのが寺伝です。

ちなみに開山の石渓心月(仏海禅師)は鎌倉五山の禅林に大きな影響を与えた名僧です。

その名の通り、本尊・地蔵菩薩像を安置するのが地蔵堂。
数多くの地蔵菩薩を安置するので地元では正福寺千体地蔵堂と称されています。

地蔵堂の堂内は、通常は非公開ですが、8月8日、9月24日の11:00〜15:00と、11月3日の10:00〜16:00に参観することができます。

正福寺が鎌倉街道沿いに建つのも、鎌倉幕府との関係から。
東村山市本町2丁目には上野国(現在の群馬県)へ向かう上ツ道(かみつみち)という重要な鎌倉街道(鎌倉古街道)が残され、東村山市の旧跡になっています。
鎌倉時代後期の元弘3年(1333年)5月12日に、武蔵国久米川(現・東京都東村山市諏訪町)で、北条貞国(桜田貞国)率いる鎌倉幕府勢と新田義貞率いる反幕府勢との間で久米川の戦い(くめがわのたたかい)が行なわれ、敗れた幕府軍は多摩川の分倍河原(現在の東京都府中市)に撤退しています。

 

正福寺
名称 正福寺/しょうふくじ
Shofukuji Temple
所在地 東京都東村山市野口町4-6-1
関連HP 東村山市公式ホームページ
電車・バスで 西武鉄道東村山駅から徒歩15分
ドライブで 関越自動車道所沢ICから約10km
駐車場 40台/無料
問い合わせ 正福寺 TEL:042-391-0460
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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