四谷寺町にある身延山久遠寺の末寺が日蓮宗の寺、妙典山戒行寺。文禄4年(1595年)に麹町に建立し、寛永11年(1634年)に江戸城外堀工事のため四谷に移転しました。旗本直参の宮重作兵衛の尽力で移転し、妙典山という山号は、宮重作兵衛の法名に由来。境内に『鬼平犯科帳』のモデル、長谷川宣以(長谷川平蔵)供養碑があります。
地名の通り起伏の多い四谷寺町で、高台に建つ日蓮宗の寺
江戸時代には戒行寺の前を東西に通る坂が戒行寺坂、戒行寺下の谷が戒行寺谷と称し、通りには戒行寺坂の標柱が立っています。
往時には塔頭(たっちゅう)として、円立院、本寿院、観行院、覚行院がありましたが、覚行院は江戸時代に廃され、その他の寺も明治の廃仏毀釈などで廃されて今はありません。
以前は、長谷川宣以(長谷川平蔵)、父・長谷川宣雄、子・長谷川宣義の3代の墓があったそうですが、戒行寺の墓所は杉並区堀ノ内3丁目に移転したため、今では長谷川宣以供養碑と立つのみとなっています。
移転時に平蔵の墓は行方不明になってしまったのだとか。
『鬼平犯科帳』誕生のはるか以前の話なので、定かなことはわかりません。
江戸切絵図に見る 戒行寺
一帯が集団移転で形成された寺町だということがよくわかります。
戒行寺 | |
名称 | 戒行寺/かいぎょうじ Kaigyoji temple |
所在地 | 東京都新宿区須賀町9-3 |
電車・バスで | JR、東京メトロ丸ノ内線・南北線四谷駅から徒歩10分 |
ドライブで | 首都高速4号新宿線外苑出口から約1km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
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