真言宗智山派別格本山、成田山新勝寺、雨降山大山寺(大山不動尊)と並び関東三大不動のひとつで、正式名は高幡山明王院金剛寺。一説には、奈良時代、僧・行基による開基とも伝わりますが、寺伝では清和天皇の勅願により平安時代初期、円仁(慈覚大師)が不動明王を祀り東関鎮護の霊場を開いたのが起源。関東三十六不動尊霊場9番札所。
中世には「汗かき不動」として武将の尊崇を集めた
不動堂は2度にわたって中興したことがわかっており、現在の建物は康永元年(1342年)築造のもの。
室町時代に高幡不動尊は「汗かき不動」として関東の武将の尊崇を集めていますが、これは、建武2年(1335年)8月4日に不動堂が大風で損壊した時に、不動尊も損壊したため全身の漆も塗り替え、光を浴びると不動明王が汗をかいたように見えたためとか。
戦勝祈願の為にお参りに来た武将の間で、不動明王が全身に汗を搔いて、お願いを聞いて下さると、評判に。
室町時代初期の貴重な建築物として、不動堂と仁王門、また平安時代後期の作といわれる丈六不動明王坐像は、国の重要文化財に指定されています。
丈六不動三尊の重さは、なんと1100kgもあるのだとか。
平安様式を用いた奥殿(御堂)では、修復された丈六不動三尊などの寺宝が公開されています。
高幡山の総本堂である大日堂は、江戸時代の大火で焼けたことがあり、堂自体も修復されていますが、平安中期の大日如来や天井の鳴き龍は、往時のままに現存。
高幡不動尊のおもな年中行事
不動明王の縁日にあたる毎月28日には、参道に露店が建ち並び、多くの人で賑わいをみせます(参道は、10:00〜16:00の間、歩行者天国に)。
1月28日は『初不動大祭』としてだるま市、12月28日には『納めの不動尊』で、歳の市が開かれます。
例年6月初旬~7月初旬には、五重塔から一番奥の大日堂にかけて、一面アジサイの花で尽くされ、あじさいまつりも開催。
10月下旬~11月中旬には『菊まつり』、11月中旬~11月下旬には『もみじまつり』、11月22日・23日には『萬燈会・もみじ灯路』なども行なわれています。
毎年1月16日前後には、不動ヶ丘から富士山頂に沈む夕日を拝むことが可能で、高幡不動尊金剛寺ではダイヤモンド富士を「金剛富士」と洒落ています。
丈六不動三尊像を公開する奥堂では、新撰組に関する資料も展示。
高幡不動尊金剛寺 | |
名称 | 高幡不動尊金剛寺/たかはたふどうそんこんごうじ Takahata Fudoson Kongo-ji Temple |
所在地 | 東京都日野市高幡733 |
関連HP | 高幡不動尊金剛寺公式ホームページ |
電車・バスで | 京王線高幡不動駅から徒歩5分 |
ドライブで | 中央高速道路国立府中ICから約4.2km。または、八王子ICから約7.6km |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | 高幡不動尊金剛寺 TEL:042-591-0032/FAX:042-593-3038 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |