東京都港区南青山2丁目にある都立霊園が、青山霊園。明治5年、新政府に恭順していた美濃郡上藩主・青山幸宜(あおやまゆきよし)の下屋敷跡に開いた神葬祭墓地が前身で、明治7年に谷中霊園などとともに公共墓地となったもの。南北に貫通する区道には桜が植栽され、春は花見で賑わいます。
明治7年9月1日開設の東京4霊園のひとつ
明治維新後の明治7年6月、明治政府は東京都心部で勝手に埋葬することを禁じる代わりとして、青山神葬祭地など9ヶ所を市民のための公共墓地として指定。
明治7年9月1日、東京会議所の運営で、青山、谷中、雑司ヶ谷、染井などの公共墓地が開設されました(4ヶ所を除く墓地はその後閉鎖)。
26.3haという広大な霊園には、大久保利通、犬養毅、吉田茂などの政治家、乃木希典などの軍人、尾崎紅葉、国木田独歩、斉藤茂吉、志賀直哉などの文人、北里柴三郎などの科学者など、有名人も数多く眠っています。
忠犬ハチ公とハチの飼い主だった上野英三郎博士の墓もあり(ハチの剥製は国立科学博物館に)、多くの参拝者を集めています。
有名人の墓の場所は公開されているので、歴史散歩を楽しむことも可能(霊園めぐりのマナーを守って静かに散策を)。
東京で没した外国人を集めたエリアもあり、墓碑の形がそれぞれユニーク。
墓地を貫く通りの桜並木は花見の名所として知られますが、夜桜見物の場所としては穴場的存在。
青山陸橋から園内に入る広い東京都道413号(赤坂杉並線)にはエンジュが植栽され、こちらも散策に最適です。
ちなみに青山霊園では、返還墓所の整理が行なわれ、一部の墓所の貸付を再開しています(雑司ヶ谷霊園、染井霊園については将来公園化する計画があるため貸付は行なわれていません)。
毎年、人数限定で6月頃、都立霊園の利用者募集が行なわれ、8月ごろに抽選を実施、貸付墓所が決められています(東京都に5年以上継続していること、すでに埋葬する遺骨があることなどの条件があります)。
青山霊園 | |
名称 | 青山霊園/あおやまれいえん |
所在地 | 東京都港区南青山2-32-2 |
関連HP | 東京都公園協会公式ホームページ |
電車・バスで | 東京メトロ外苑前駅から徒歩7分。東京メトロ、都営地下鉄青山一丁目駅から徒歩9分。東京メトロ乃木坂駅から徒歩10分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 青山霊園管理所 TEL:03-3401-3652 |
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