東京駅の周辺が巨大な地下迷宮とかしていますが、まだまだ地下空間は増大を続けています。地下通路の総延長は18km、その途中には巨大な地下空間もあって、世界最大の「地底都市」となっているのです。しかも飲食店の総数も1300店もあって、雨の日も傘をささずに楽しく過ごすことができるのです。
「TOKYO STATION CITY」は現在も発展、拡大中
日本最初の地下街は、「東洋最初の地下街」として昭和5年4月に誕生した上野地下街。
東京駅丸の内側では、昭和12年、東京市電(都電)などが走り交通量の増大を避け、東京駅南口と「丸ノ内ビルヂング」(大正12年完成、旧丸ビル)を結んだ100mの地下通路が完成していますが、この地下道が東京駅周辺の地下通路の先駆けです。
さらに東京では戦時色が強くなるに連れ、防空壕の価値の高まりとともに、地下道の建設が行なわれるようになったのです。
丸の内の地下道は、歩行者の安全確保が主目的でしたが、これを築いた三菱地所の記録では、「ビジネスマンから雨傘を追放する」という新しい都市の理想も託されていたことがわかります。
東京駅周辺の地下街が発展を遂げるきっかけは、東京駅八重洲口に大丸東京店の開業(昭和29年/地下に人の流れが創出)、帝都高速度交通営団(営団地下鉄/現・東京メトロ)による丸ノ内線の東京駅開業で、昭和32年12月15日のこと(計画としては大正14年に始まっています)。
その後、大手町駅など周辺の地下鉄駅が増加、昭和40年には八重洲地下街(現「ヤエチカ」)の第1期地下街も完成し(昭和48年に全八重洲地下街が完成)、地下街の延伸が始まります。
さらに「駅とつながることでビルの価値が向上」(三菱地所)ということもあって、平成2年3月10日のJR京葉線・東京駅(地下駅)開業で、ほぼ現在のかたちが完成しています。
東京駅周辺の地下ダンジョンは、総延長18km、東京駅丸の内側からJR線を横断して八重洲側の巨大地下街「ヤエチカ」へ続き、もう一方は日比谷を経由して銀座のど真ん中、銀座4丁目交差点を通り抜け「歌舞伎座」のある東銀座まで到達しています。
「東京駅の地下街の売上高は八重洲・丸の内エリアだけでも2000億~3000億円になり、トップクラスの百貨店に匹敵する」(経済アナリストの森永卓郎)とのことで、界隈の地下街を含めて巨大な商圏となっているのです。
JR東日本では、丸の内側のKITTEと八重洲「東京駅一番街」を結ぶ「東京駅南部東西自由通路」も計画、令和11年頃の完成を目標にしており、まだまだ発展と拡大が継続する見込みです。
丸の内駅舎の保存・復原、八重洲口開発、丸の内駅前広場の整備、北通路周辺整備などは、いずれも「TOKYO STATION CITY」というコンセプトで計画が進められており、「東京駅南部東西自由通路」もその一環。
JR東日本も東京駅を単に駅と考えているのではなく、CITYと考えていることがよくわかります。
今後、バリアフリー化、多言語化、休憩施設の充実などが進めば、さらに快適な「地底都市」となっていくことでしょう。
東京駅周辺に総延長18kmの地下通路が! 世界最大の「地底都市」を歩こう! | |
所在地 | 東京都千代田区丸の内1 |
関連HP | 東京ステイションシティ(TOKYO STATION CITY)公式ホームページ |
電車・バスで | JR・東京メトロ東京駅からすぐ |
駐車場 | 東京駅八重洲パーキング(有料)、東京駅八重洲駐車場(有料)など |
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