東京23区内、一部の車両でドアが開かない「ドアカット」の駅が東急大井町線に!

九品仏

「ドアカット」とは、都市生活者には聞き慣れない言葉かもしれませんが、列車がホームからはみ出し、一部の車両のドアがその駅では開かないことをいいます。東京23区内で、日常的にドアカットされているのが東京大井町線の九品仏駅(くほんぶつえき/東京都世田谷区)です。

5両編成で二子玉川寄り1両のドアカット

九品仏
5両編成の4号車部分

九品仏駅は、昭和4年11月1日に開業。
昭和51年4月、それまでの4両編成での運転から、輸送力増強で5両編成での運転となったため、1両のドアカットを開始しました。

九品仏駅は、駅の両側が踏切という構造のため、鉄道または道路のいずれかを高架化あるいは地下化しない限りはホームを伸ばすことができません。
そのため、はみ出した1両のドアを閉じたまま停車することになったのです。

昭和56年4月1日〜平成元年1月25日の間は、18m車6両編成運行が行なわれていたので、2両がドアカットという珍しい状況にもなっていましたが、平成元年1月26日ダイヤ改正で6両編成での運行が終了したため、現在は5両編成で二子玉川寄り1両のドアカットとなっています。

軌道内に敷設されている情報伝送装置で、一部の車両ドアを開扉しない駅(非扱い)であるとの情報を車両側機器に伝送し、二子玉川寄り1両が開かない仕組みですが2021年2月2日には情報伝送装置の不具合ですべての車両のドアが開くという事件も発生しています。

その後、「一部の車両扉を開扉しない駅」であるとの情報が車両に届かない場合には、車両側扉開閉装置にロックが掛かり、ドアの開扉ができないシステムが導入され、安全性がアップしています。

ちなみにドアカットは和製英語で、英語ではdoor cut-off、selective door operationとなります。

九品仏
踏切に挟まれた九品仏駅
東京23区内、一部の車両でドアが開かない「ドアカット」の駅が東急大井町線に!
名称 九品仏駅/くほんぶつえき
所在地 東京都世田谷区奥沢7-20-1
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
九品仏駅

九品仏駅

東京都世田谷区にある東急電鉄大井町線の駅が、九品仏駅(くほんぶつえき)。昭和4年11月1日、目黒蒲田電鉄(目蒲電鉄)の二子玉川線(自由ケ丘〜二子玉川間)の開通に伴って開業した駅で、各駅停車(普通列車)のみの停車駅。近年、難読駅名としても注目

九品仏

関連記事

よく読まれている記事