銀座を走る東京高速道路(KK線)が廃止され、高架遊歩道に転換!

東京高速道路(KK線)は銀座周辺の外堀、汐留川、京橋川を埋め立てて建設し、1966年7月に開通した道路。民間経営の一般道路(無料)ながら首都高速道路と直結し、事実上首都高速道路と一体化してネットワークを形成していました。その東京高速道路(KK線)が役割を終え、今後は高架遊歩道となる予定です。

西銀座デパートの上は、実は首都高でなかった!

もともと東京都中央区銀座8丁目(蓬莱橋)を起点、中央区銀座1丁目(新京橋)を終点にした2kmの高架道路が東京高速道路(KK線)で、高架道路下の不動産事業で収益を図っていました。
1951年、財界人23人が、戦後の銀座の復興と、交通渋滞の回避を目指して銀座を囲む外濠川、汐留川、京橋川を埋め立て、高架の自動車道路を建設したもの。
建設費や維持費は高架下のビルを賃貸化することの収益で賄うという異色の道路でした。

首都高速と一体化しているため、銀座に「無料の道路」があることはほとんどしられていませんが、1959年6月部分開通しているので、実は首都高よりも長い歴史を有しています。
ETC搭載車では「首都高のみを利用する場合の最短経路の距離」で通行料金が計算されるため、料金的にも関係なく走行することができていました。

首都高速道路・日本橋区間の地下化と新京橋連絡路の建設に伴い、2025年4月5日(土)20:00に東京高速道路(KK線)は廃止され、その役割を終えました。

西銀座デパート、銀座ナイン、銀座コリドー街、銀座ファイブなどは、この東京高速道路(KK線)の下にあるので、近い将来は屋上部分が遊歩道となる見込み。
「歩行者中心の公共的空間に生まれ変わります」としており、「ひと・まち・環境をつなぐグリーンインフラとして、東京に新しい価値や魅力を加えるシンボルを目指します」ということから、「銀座スカイウォーク」的な存在になると推測できます。

アメリカ、ニューヨークでは貨物鉄道の高架跡を再開発した「ハイライン」が一大観光拠点となっているため、この「ハイライン」を参考に、観光拠点化を目指す見込みです。
ただし完成するのは2040年代ということで、少し先になります。

なお、神田橋ジャンクションと西銀座ジャンクションを結ぶ、首都高速道路八重洲線も地下化の工事のため、4月5日20:00〜2035年度まで全線通行止めに。

銀座を走る東京高速道路(KK線)が廃止され、高架遊歩道に転換!
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