日比谷公園・ルーパロマーナ

日比谷公園・ルーパロマーナ

東京都千代田区にある日本初の近代的洋風公園が、日比谷公園。林学博士・本多静六の設計で、日比谷練兵場の跡地に明治36に開園した公園です(現在は都立公園)。公園内でひときわ異彩を放つのが第一花壇の西にあるルーパロマーナ。イタリアのローマ市にあるローマ建国神話にまつわる「牝狼の銅像」のレプリカです。

日独伊防共協定翌年、イタリア大使館が日本に寄贈

日比谷公園・ルーパロマーナ
ふたりの幼子がメス狼の乳を吸うという構図です

ローマ帝国の建国伝説にちなんだもの。
幼い双子の兄弟・ロムレス(Romulus)とレムス(Remus))は、大叔父のアムーリウス(Amulius/兄弟の祖父・ヌミトルから王位を奪い、その娘で母となるレア・シルウィアを巫女に)によって連れ去られ、テヴェレ川(Tevere)に流されましたが、兄弟はメスの狼(おおかみ)に助けられ、その乳を飲んで成長。
やがて、羊飼い夫婦に引き取られ立派な成人となります。
兄弟は祖父・ヌミトルの軍隊に山賊と間違えられ尋問されたことで、ヌミトルと再会、反逆者であるアムリウスを倒し、ヌミトルを復位させ、やがて兄・ロムルスは、自分の名前から新しい国を「ローマ」と名付けたというローマ建国の物語です。

紀元前296年には、すでに古代ローマに、牝オオカミの乳を飲む双子の兄弟の像が建立され、紀元前269年製造のローマ貨幣の表裏にオオカミと双子像が描かれています。

日比谷公園の像の元の像は、イタリア、ローマの『狼の乳を吸うロムルスとレムスの像』(Lupa Capitolina)。
日独伊三国同盟(「日本国、独逸国及伊太利国間三国条約」)が成立するのは、昭和15年9月27日のこと。
昭和12年に日独伊防共協定が結ばれているので、そんな世相を反映して、昭和13年3月にイタリア大使館から東京市に寄贈されたものです。

本場ローマのイタリアの『狼の乳を吸うロムルスとレムスの像』(Lupa Capitolina)
日比谷公園・ルーパロマーナ
名称 日比谷公園・ルーパロマーナ/ひびやこうえん・るーぱろまーな
所在地 東京都千代田区日比谷公園1-6
関連HP 東京都公園協会公式ホームページ
電車・バスで 東京メトロ・都営地下鉄日比谷駅からすぐ。JR有楽町駅から徒歩3分
ドライブで 首都高速霞が関ランプから約1kmで日比谷駐車場入口
駐車場 日比谷駐車場(465台/有料)
問い合わせ 日比谷公園サービスセンター TEL:03-3501-6428
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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