東京都文京区湯島4丁目にある臨済宗妙心寺派の寺が、麟祥院(りんしょういん)。寛永元年(1624年)、3代将軍・徳川家光の乳母で、大奥をつくった春日局の隠棲所(いんせいじょ)として創建された寺で、春日局(かすがのつぼね)の菩提寺。墓地には春日局の墓があります。
春日局自らが建立した菩提寺
3代将軍・徳川家光の乳母・春日局。
もともとは、小早川秀秋の家臣・稲葉正成(いなば まさなり=関ヶ原の合戦で主君・秀秋の東軍への参加を説得、東軍有利とした立役者)の後妻・福でしたが、稲葉正成と離縁する形で、将軍家の乳母に。
徳川家光の側室を探す際に、大奥を確立し、差配。
寛永20年9月14日(1643年10月26日)に没(享年64)。
法号は麟祥院殿仁淵了義尼大姉。
寺も創建当初は報恩山天沢寺でしたが、徳川家光は、法号をもって寺号とするように命じ、春日局の法号から麟祥院に改称。
寺宝に狩野探幽筆『春日局像』などがあります。
墓地にある春日局の墓石の四方と台石に、大きな丸い穴が開いているのは、「死して後も天下の御政道を見守り、これを直(ただ)さんがために黄泉(よみ)から見通せる墓を」という春日局の遺言から。
「願いが通る」穴ということで、江戸時代には参詣者が多かったと伝えられています。
『江戸切絵図』には「カラタチ寺」という追記がありますが、当時、カラタチの生け垣があったから。
明治中期の道路拡張で、失われて現存していません。
京都にある妙心寺の塔頭・麟祥院も徳川家光の寄進です。
麟祥院(春日局の墓) | |
名称 | 麟祥院(春日局の墓)/りんしょういん(かすがのつばねのはか) |
所在地 | 東京都文京区湯島4-1-8 |
関連HP | 麟祥院公式ホームページ |
電車・バスで | 東京メトロ・都営地下鉄本郷三丁目駅から徒歩5分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 麟祥院 TEL:03-3811-7648 |
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