西新井大師・三匝堂

厄除け大師で名高い、東京都足立区の西新井大師。その境内の一画に赤い塔が聳えています。それが三匝堂(さんそうどう)。1840(天保11)年の創建ですが、現存するのは明治17年再建で、東京都内に残る唯一の栄螺堂(さざえ堂)となっています。残念ながら現在は、内部の拝観はできません。

田山花袋は大正時代に三匝堂に上っている!

一匝(1層目)に八十八体大師像、二匝(2層目)に十三佛、三匝(3層目)に五智如来と二十五菩薩を祀っています。
三匝堂に祀られていた阿弥陀三尊像は、現在、大本堂に安置されています。

江戸・伊勢屋彦衛門が四国遍路を行ない、霊場に砂を集め、88体の大師像を祀ったのが始まりといい、地下には四国八十八箇所の霊砂が収められています。

田山花袋の『一日の行楽』という著作に「川崎と南北相對して厄除の流行佛である」という書き出しの紹介で始まり、「栄螺堂に上るとーと言っても平野の眺望だが、はちょっと廣く見渡せて好い」と、当時はちゃんと三匝堂に参詣できた記録が残されています。

『一日の行楽』は博文館が大正7年に刊行した旅行ガイド書で、『一日の行楽』といいながら都内は詳細ですが、軽井沢や木曽谷までページを割いています。


 

西新井大師・三匝堂
名称 西新井大師・三匝堂/にしあらいだいし・さんそうどう
所在地 東京都足立区西新井1‐15-1
関連HP 西新井大師公式ホームページ
電車・バスで 東武大師線大師前駅から徒歩5分。または、日暮里・舎人ライナー西新井大師西駅から徒歩20分
ドライブで 首都高速鹿浜橋出口・加平出口から約4km
駐車場 なし/周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 西新井大師 TEL:03-3890-2345
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

西新井大師

2017年12月7日

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