戦後間もない昭和27年にラジオドラマで放送され、昭和28年に゙松竹で映画化され、大ヒットとなった『君の名は』(菊田一夫作)。主演の岸惠子、佐田啓二が「半年ごとの待ち合わせ」を約束した場所が東京・銀座、数寄屋橋の橋の上。数寄屋橋、昭和33年に撤去され、今では数寄屋橋公園に石碑を残すのみとなっています。
昭和33年に数寄屋橋は撤去、大きく変わった町並み

初代の数寄屋橋は、寛永6年(1629年)、江戸城外濠に架けられた橋。
武士(藩主の屋敷)と町人の居住地を隔てる境界で、橋を渡った城内には江戸城三十六見附のひとつ数寄屋橋門、大番所が建っていました。
初代の数寄屋橋門、伊達政宗の建立です。
その外濠に架かる数寄屋橋、映画ロケ時の橋は、関東大震災の復興で昭和4年に架橋された、頑強な石造りの二連アーチ橋。
日本橋白木屋百貨店などを手掛けた山口文象(やまぐちぶんぞう)の設計で、橋の背後にあった東京朝日新聞社のビルも山口文象が手掛け、モダンな雰囲気を醸していました。
昭和33年に外濠が埋め立てられ、東京高速道路(銀座の街の西側を囲むように走る一般道、白魚橋〜東銀座出口間を除き令和7年4月5日に廃止され空中回廊になる予定)の高架が完成(昭和34年)に取り壊されています。
晴海通りと外堀通りの交差点が数寄屋橋交差点で、数寄屋橋公園(東京都中央区銀座5丁目1-1)に橋の存在を示す碑「数寄屋橋 此処に ありき」が立っています。
「数寄屋橋 此処に ありき」の文字は、『君の名は』の作者、菊田一夫の筆。
ここで待ち合わせれば、気分だけは、『君の名は』ということに(ウンチクも語れます)。

人気ドラマ『君の名は』の名シーン、数寄屋橋はどこにある!? | |
所在地 | 東京都中央区銀座5-1-1 |
場所 | 数寄屋橋公園 |
電車・バスで | 東京メトロ銀座駅から徒歩3分、東京メトロ・都営地下鉄日比谷駅、JR有楽町駅から徒歩5分 |
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