東京のシティホテルが高騰中! 2年間で倍増、2万円超えて出張族が使えない!?

東京都の調査では、2025年1月〜3月までに東京を訪れた訪日外国人客数は、コロナ禍直前の2019年に比べて倍増。そのほとんどが宿泊者なので、都内のホテルの稼働率も高止まりしています。都内のビジネスホテルの客室単価は2022年11月の1万円強から2年間でで2倍の2万円超えに。出張族が使えないという状況が生まれています。

ビジネスホテルでも客室単価が2万円超え

東京都内のビジネスホテルの客室単価は、2024年11月に2万円を突破していますが、3万円近くの場合も。
発表されるデータによって少し違いもありますが、東京、横浜などのビジネスホテルなど宿泊主体型ホテル200以上が加盟し、30年以上の歴史を誇る東京ホテル会の調べでも、2024年11月の客室単価は2万48円と、初めて2万円を突破しています。

会社員、公務員などが出張で出される出張旅費は、日当をあわせても1万5000円程度。
九州など遠方の県職員の宿泊費負担は1万円少々ということもあり、「カプセルホテルにしか泊まれない」と嘆く人も。
つまりは、東京都心に泊まるなら、持ち出し覚悟ということで、「東京出張が増えると、その月は赤字に」という嘆きも聞こえてくるのです。

シティホテルでも同様の傾向で、客室単価2万5000円以上は当たり前という状況です。

訪日外国人旅行者でいえば、今では中国人も大部分が個人旅行。
都心のシティホテルは訪日外国人旅行者の富裕層で埋まり、カジュアルなビジネスホテルにも多くの予約が入り、稼働率の上昇で、客室単価が上がるのです。

稼働率が9割以上という場合もありますが、1割まだ空いているというわけではなく「客室の清掃、メンテナンス、人手不足などを考えると稼働率9割で、もう限界」(ホテル支配人の話)。
宿泊業は「8割稼働がベスト」といわれるのもそのため。
多少、稼働率を抑えても客室単価が上がればその分利益が生まれます。

しかもホテルマンや、清掃員などの不足、オーバーワークの防止を考えると、8割程度の稼働率で、宿泊費が高止まりというのが「望ましい状態」ということに。
利用者からすると、高いし、希望の部屋は埋まっているということとなり、東京には泊まれないという環境になりつつあるのです。
とくに家族旅行で東京というのは、かなりリッチでないと無理な時代になりつつあります。

東京のシティホテルが高騰中! 2年間で倍増、2万円超えて出張族が使えない!?
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