ワンマン運転化で絶滅危惧! 駅の発車メロディに注目 【東京都区内JR15駅】

「駅メロ」という言葉をご存知だろうか。正しくは「発車メロディ」(著作権があります)で、音鉄(おとてつ)がマイクで収録する姿を目にすることも。東京都内では山手線、中央本線などに個性派の「発車メロディ」が多いのも特徴。童謡、映画音楽、CMソングなど幅広い内容となっています。

山手線もワンマン運転で、近い将来「発車メロディ」絶滅に!

ワンマン化するとこの発車メロディボタンが押せなくなる!

近年、ワンマン化が行なわれた線区では、車掌がホームに降り立って、「発車メロディ」のボタンを押すことができないため、「発車メロディ」のある駅でも流れることがなくなりつつあります。
東京都内では、奥多摩駅に自然豊かな奥多摩をPRする目的で童謡「どんぐりころころ」が流れていましたが、ワンマン化で廃止されています。

かつての発車ベルやブザーは「うるさい」、「耳障りが悪い」などの批判があり、ピアノやハープが主体の明るく爽やかな音色をわざわざ開発。
1989年に新宿駅、渋谷駅で導入し、全国に広がっていきました。

その後、地元の要望、最近では広告タイアップもあって、さまざまなバージョンが展開。
その多様性でもさすがに首都・東京といった感じです。

ワンマン化だけでなく、定時運行のために、従来採用されていた「発車メロディ」の長さが合わないということで、通常のバージョンに戻されるケースもあり、茨の道を進むことに。

山手線でも2030年頃にはワンマン運転が導入される見込みで、そうなると車両に備えられた共通の音楽を使うこととなり、従来の「発車メロディ」は絶滅することに。

注目のオリジナル発車メロディ 東京都区内JR15駅

駅名使用路線曲名採用の理由
池袋駅山手線ビッグカメラテーマソング池袋に本社と本店がある
(広告の扱いで採用)
高田馬場駅山手線鉄腕アトム(TV主題歌)手塚プロダクションの事務所
が高田馬場4丁目にあるため
恵比寿駅全ホーム第三の男(映画音楽)
『ハリーライムのテーマ』
「ヱビスビール」のCMソング
地元商店街などが要望
神田駅山手線「モンダミン」CMソング
(アレンジバージョン)
アース製薬の本社があり、
2025年に創業100周年
(広告の扱いで採用)
上野駅16番・17番あゝ上野駅
(井沢八郎のヒット曲)
2013年の駅開業130周年で
駒込駅山手線さくらさくらソメイヨシノ誕生の地から
水道橋駅総武線闘魂こめて
(巨人軍の球団歌)
読売ジャイアンツの本拠地・
東京ドームの玄関駅
赤羽駅5番線俺たちの明日エレファントカシマシの
メンバーの3人が赤羽出身
(北区の事業として採用)
6番線今宵の月のように
蒲田駅京浜東北線蒲田行進曲
(映画の主題歌)
松竹キネマの撮影所があり
戦前は「キネマの都」だった
住民からの要望で採用
高円寺駅全ホーム阿波踊り
(徳島の有名連・娯茶平)
夏に高円寺阿波おどり実施
地元の要望で採用
三鷹駅全ホームめだかの学校(童謡)作曲家・中田喜直の居住地
武蔵小金井駅1・2番線さくらさくら2006年の開業80周年で
小金井桜にちなんで採用
西立川駅青梅線雨のステイション
(荒井由実)
西立川駅で誕生した曲だから
(ディスコ帰りの情景)
駅前に歌碑も設置
豊田駅中央本線たき火(童謡)作詞・巽聖歌が居住
地元住民の提案を採用
八王子駅全ホーム夕焼小焼(童謡)童謡作家・中村雨紅の出身地
八王子の情景を歌っている
ワンマン運転化で絶滅危惧! 駅の発車メロディに注目 【東京都区内JR15駅】
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